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「パリ協定」とCO2排出量

今朝の新聞に、温暖化抑止「パリ協定」の意義と課題 と題して1ページの特集記事があった。外務省地球規模課題審議官・大使 尾池厚之氏と地球環境産業技術研究機構理事長 茅陽一氏 のインタビュー記事。大使はきちんと答えているが、実効性のない言葉だけが霞のように浮かんでいる空疎なもの。こういう人たちがいくら時間と金をかけても、価値のあるものは絶対に生まれてこない。一方理事長はの話は、サブタイトルに「1.5度目標、理解に苦しむ」とあるように協定の実効性に意義なし、というのが本音なのだろう、記事としてはきれいにまとめてはいたが。

「『1.5度』を努力目標としたのは正直言って理解に苦しむ。2度でも実現は大変だ。1.5度がいかに難しいことか理解されていない」、 「イノベーションで解決というが、あと30~40年の間に、この問題に答えが出せる魔法はない。」、「当面は化石燃料を非化石エネルギーに代替するか、CO2の回収・貯留(CCS)を大規模にやるか、どちらかに選択肢は限られる」と、わかりやすい。CO2削減にはうんざりするところがあり、また、今の仕事がCCSに係わっていることから、CO2排出量の実態をまとめておく。

世界で年間排出されるCO2はどのくらいか?オーダーさえわからないのが普通だろう。答えは326億トン。日本は世界の3.7%。統計が違うが日本の排出量は直近で13億トンほどらしい。これもなんだかわからない数字だがこの二つの数字ぐらい、温暖化やCO2削減、原発反対を叫ぶ人は知っておいてほしい。

片やCCS。今年から苫小牧沖で経産省によるCCSの実証試験が始まる。その年間CO2圧入量は10万トン。実証試験なので小規模だが、本格的CCSでも100万トンレベルだろう。現状の10%を処理したとして1.3億トン、100か所で大規模なCCSをやったところで、10%のCO2を削減できるだけ。大使に較べればずっと真摯に問題に向かい合っておられると見えるが、理事長、CCSの現実をご存じないらしい。 もっと重要なポイントは、先進国が莫大な国費を使って、もしくは民間がコストを消費者に転嫁して10%のCO2を処理しても、地球全体では5%程度しか排出されるCO2は減らない。その程度では気候に何らかの影響を与えることはない。壮大な自己満足。単にCCS関連産業が利益を得るだけ。

化石燃料でもバイオでも良いが、何かを燃やしてエネルギーを得、経済成長や生活レベルの向上を人間が目指す以上、本質的にCO2排出量が意味あるレベルまで減るわけはない。残念ながら原子力が最も経済効率の良いCO2削減策であるのが不都合な真実。
201601CO2排出量ー1  201601日本のCO2排出量

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