風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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冤罪の証明

先日、栃木小1女児殺害事件について縷々書き記したように、宇都宮地裁(松原里美裁判長)は8日、「捜査段階の供述は殺害方法や遺体の状況と矛盾せず、十分信用できる」として、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。一方、今日の夕刊に、1995年、女児(当時11)が死亡した火災で、被告と母親が殺人罪などで逮捕され、無期懲役が確定した事件の再審無罪の記事が出ていた。
20160428女児死亡火災

火災は95年7月に発生。大阪府警は母親の青木さんと当時内縁の夫だった朴さんが保険金目的で自宅に火をつけ、女児を殺害したとして殺人の疑いなどで逮捕。朴さんの自白を基に06年、最高裁で無期懲役が確定したが、大阪地裁は12年、再審開始を決定。昨年10月の大阪高裁決定が検察側の即時抗告を棄却し、2人の釈放を認めた。

今日28日、大阪地裁(西野吾一裁判長)において、検察側は冒頭陳述で「全ての証拠を検討した結果、有罪立証しないことにした」と表明。検察側の冒頭陳述に続き、弁護側は確定判決が有罪の根拠とした朴さんの自白調書などは「違法な取り調べによって作成された」として証拠から排除するよう請求。朴さんの自白内容を検証した再現実験の映像が法廷で上映された。朴さんは「身に覚えがなく、無実です」と改めて無罪を主張した。

青木さんの再審初公判は来月2日に開かれる予定。ともに検察側は有罪立証せず即日結審し、8月上旬の判決公判で逮捕から約21年ぶりに2人に無罪が言い渡される見通し。
戦後発生し、死刑か無期懲役が確定した事件で再審公判が開かれたのは2012年の東京電力女性社員殺害事件に続き9件目。
 
さりげなく書かれているが、すごいことが書いてある。
1) 被害者の11歳の娘の母親が殺人罪で逮捕された
2) 自白調書が検察側の捏造であることを検察が認めた
3) 被告は上告を続けたものの最高裁まで行って無期懲役が確定した(?!?)
4) 大阪地裁が2012年に再審開始を決定した
5) 2015年10月、大阪高裁が検察側の即時抗告を棄却

検察は「全ての証拠を検討した結果、有罪立証しないことにした」と述べたそうだが、「自白調書は捏造だった」と認めたことを言いかえただけ。先の宇都宮地裁での裁判で検察は、「うそにうそを重ね、悔い改める姿はない」として無期懲役を求刑した。本件では娘が焼死して悲嘆にくれていた母親が殺人犯にされて21年間囚人扱いされていたわけだ。原因は警察・検察担当者の捏造と地裁、高裁裁判長の無能力と言うか資質の欠如。たまたま、4)の大阪地裁の裁判長がいたから助かったが、娘を失くした母親が一生刑務所で暮らさねばならないところだった。それでも31歳から52歳までの21年間は酷すぎる。それでも検察官も警察官も全く罪にに問われないのが日本の平時訴訟法。逆に再審を決定した地裁裁判長は立派な方だが、左遷されたかもしれない。

先の栃木小1女児殺害事件も自白調書だけが証拠、という裁判。裁判の構造が全く同じだけに、是非、「うそにうそを重ね、悔い改める姿はない」として求刑した検察官と宇都宮地裁の松原里美裁判長並びに裁判員にコメントをお聞きしたい。死刑もしくは無期懲役だったから新聞記事になったが、記事にならない事件は多数あると考えて良い。
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