風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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舛添知事問題異見

舛添知事の公私混同問題は過熱しているのか冷めてきたのかよくわからないが、いずれにせよ辞職コールに集約されつつあるようだ。家族との宿泊費や飲食費を公費としてつけていたのだから、人間の品格を問われてもしかたがない。都議会の代表質問で新たな事実が出るかと思ったが、愚問の繰り返しでもあったのだろう、新聞には何も出ていないに等しい。

40代にオスロに4年間駐在していて、うち3年間は現地法人の代表として一人事務所だった。売り上げ規模は原油価格が20ドル/
bbl割れという時代だったので毎年ネット20億円程。経費と収入について現地秘書が伝票を切っていたが、ミスが多いので毎月トライアルバランスを作ることにして本社に報告もしていた。一方当然チェック機能もないのでバウチャーと説明さえあれば自由に経費を計上することができた。しかし、3年間、一度も私費を経費として申請したことはなかった。そういうことにしあわせを感じなかったから。毎年事務所経費として実績と予算を報告するが、他の事務所や前任者に較べて異常に低かったらしい。だから舛添は・・・という話ではない。

そんなことでふと思うのだが、民間では社長や役員、役職者が、何らかの理由をつけて成果の伴わない経費を使うということは珍しいことではない(一応気を使った言い回し)。区議会議員から国会議員まで程度の差はあれ同様だろう。一般に地位が高くなり権力を持つと、特にアジアでは、当然のこととして金に汚くなるというか、私費に公費を充てることにしあわせを感じるようだ。そういうタイプが地位を得る、ともいえる。もちろんそうではない清廉潔白にして能力のある方々も多数いることも知っている、念のため。

ということで今回の世間の反応を見ていて、「ヨハネによる福音書」の一節を思い出す。罪を犯した女を石で打ち殺せという住民に、「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」と言ったところ、住民は一人づつ立ち去りイエスと女だけが残されたという話。ユダヤの民は恥を知っていたようだ。今回の話、記者会見で本人が「汗顔のいたり」「恥ずかしいかぎり」と述べたように、「罪」を認めたのだから非難する側にとって自分が傷つく心配はいらない。非難する人は全員が正義の使者。

だから世論の支持を背景に、都議会では各党代表が堂々と辞職を迫ったようだ。有権者向けのパフォーマンス。舛添氏が辞めて誰が都知事になるのか、都知事になりたい、なれるような人に清廉潔白にして能力のある代替者が存在するのか?

「ピザの焼き方」と「クレヨンしんちゃん」との本を購入したと知った時は、それはアウトだな、と思った。しかし翌日の新聞に、
「ピザを焼いて振る舞いながら政治課題について意見を聞いたことがある」――。
「児童の保護者から子どもが悪い言葉遣いをまねる」と相談を受けた舛添氏が「どのような表現がされているか確認するため」に購入したという。

とあった。なるほどと妙に感心。自分が同じ立場だったったら、多分同じことをしたと思うし、経費として請求すると思う。新聞の見出しは、しかし、ピザの焼き方・「クレヨンしんちゃん」…購入本、家族向け? と、悪意剥き出し。こうやって世論は作られるんだ、と改めて思う。小保方さんの時と同じ構造。

いずれにせよ、舛添知事が人間の品格に欠けるのは明らかだが、最高の地位に就く人間は概ねそのような存在で、都知事としての能力、資質がどうであったか一番の問題。青島から猪瀬までの諸知事と較べてどうだったのか、そして辞職後の知事はどうなりそうなのか、そちらの方が気になるのだが、テレビでも新聞でもネットでもそういう論説を見たことがない。
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