風の行方とハードボイルドワンダーランド

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マンデルブロー集合入門

昨夜の23時からNHKのEテレで、「生みの親が語る“フラクタル”入門」と題するマンデルブローの講演が放送された。海外での講演の録画で聴衆は満員だったがこんなものの視聴率は0.1%以下だよなと思いつつ見る。内容はわかる人にはわかるが、何も知らない人はは何を話しているのかわからなかったろう。

簡単にマンデルブロー集合についても語っていた。何、それ?という質問に答えるのが今回の主旨だが、その前に個人的認識。歴史的に発見には、地理的な発見を始め生物学、地質学、歴史、物理学、化学等々様々な分野にあるが、それらすべての中で最も驚嘆にして感動的な発見の一つがマンデルブロー集合。複素数平面が構造を持つ、という世紀の大発見だと思っている。
M1.jpg

まず簡単な基礎知識から(きちんと書くと面倒なので手抜きで)。数学では実数の他に虚数といものがある。実数は一つの実数軸上に並ぶ一次元の連続した数。虚数というのは二乗すると-1になる数学上の数で、やはり虚数軸上に無限に並ぶ。複素数というのはその二つの和。横軸に実数軸、縦軸に虚数軸を取ると複素数平面が図示でき、複素数を図上に示すことができる。ここまでとてもシンプルな話、複素平面が見るからにのっぺらぼうの味気ない構造をしていることがわかればよい。
Cartesian_ReIm.png  gauss-300x272.png

さてここからが肝、複素数も実数のようにかけたり足したりできる。ここで下記の漸化式を考える。難しい話ではなく、例えばc=1.27348とすると最初のzは0なのでz1は.1.27348。z2は(1.27348)x(1.27348)+1.27348なので2.895…となる。z3は同様に(2.895…)x(2.895…)+1.27348なので10.1…という具合。これをずっと続けるとzはどんどん大きくなり無限大になる。これを発散という。一方c=0.2463だと今度は小さくなり続け、0になってしまうのは想像できるだろう。これを収束という。実数ではcが1以上であれば発散し、1未満のどこかで収束する。複素数も同様に収束するcを計算することができる。ここまでも簡単、だからどうした?と思うだろう。
漸化式

実数では収束と発散の境目は単純だったが、複素数は一次元ではなく二次元の複素平面上にあるので、収束する複素数cを複素平面上に示すと驚くべき形が現れた。これが最初の図のマンデルブロー集合である。黒い部分が収束するcの値の分布域。上記の単純な式と実数における単純な結果からは絶対に想像できない収束領域である。

しかしこれは驚愕の入り口に過ぎない。同図の赤の部分を拡大したのが下図。具体的にはそのエリアをのcの値についてさらに細かなメッシュで計算したものだ。
M2.jpg

さらに拡大したのがこちら。黒以外はすべて発散してしまうのだが、発散のしやすさを色の違いで示してある。最初の図から見れば顕微鏡で見たぐらいの拡大図になっている。
M3.jpg

さらに拡大する。上図とこの図、百倍ぐらい縮尺が違うが同じような構造が現れている。
M5.jpg

そしてこれ、世紀の大発見といいたくなる映像。最初の画像と同じ形が現れた。1枚目が実生活のスケールだとすればこの画像は電子顕微鏡レベル。のっぺらぼうの複素平面がこれほどの構造をもっているということは感動的と言わねばならない。
M7.jpg

しかも、さらにこの構造は更に奥へ続く。
M9.jpg
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