風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

Entries

北方領土の行方

今月19日のリマでの安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領の会談、来月のプーチン氏訪日に向けて首脳が直接話し合う最後の場として北方領土に関する何らかの進展があるのではと期待されていた。「国際会議を活用した会談としては異例の70分間で、うち35分間は2人だけで討議した」そうだ。ただ、首相は会談後「簡単ではない」と北方領土交渉の難しさをにじませたという。

日本政府は19日の首脳会談後「交渉の中身は事柄の性質上、具体的なやりとりは言えない」との立場だったが、翌20日、プーチン氏はこうした日ロの事務方の合意を無視する異例の形で首相との会談の中身を公表した。プーチン氏は領土問題を含む平和条約の締結交渉について「簡単なものとはほど遠い」と述べ、長期化する可能性があるとの考えを示した。プーチン氏による会見要旨(共同)のポイントは;
○1956年の日ソ共同宣言には、(歯舞、色丹の2島が)どのような根拠で、誰の主権の下に置かれ、どのような条件で返還するか書かれていない。
○平和条約がないことが日ロ関係の前進と発展を妨げている。
○ロシアも日本も心から平和条約を結びたいと思っているが、簡単な道ではない。
○クリール諸島(北方領土と千島列島)は今、ロシアの主権がある領土だ。
○(北方四島)全てが交渉の対象だ。

「プーチン氏、訪日直前のけん制 共同経済活動に意欲」というのが日経新聞の見出し。これだけ見るとロシア側に1956年の「日ソ共同宣言」で合意した2島返還をする気も内容に思える。

しかし、日露間で批准調印された唯一の協定は「日ソ共同宣言」。ロシア側としては平和条約を調印し2島返還に応じることは難しくないはず。これまでの北方領土交渉の進展を妨げてきたのは、国際法を無視して4島返還を譲らなかった日本側の態度だけ。この点については5月10日の記事に詳しい→北方領土の不都合な真実

だから安倍首相は、今回「日ソ共同宣言」に基づき、2島返還と平和条約の調印を12月に合意するのでないかと思っていた。ロシア側はまさに心から平和条約を結びたいと思っていると思われ、ロシア国内の障壁は大きくないはずだ、両国で批准された協定を履行するだけだから。問題は日本国内。政府が四島返還の立場なので二島で合意したらマスコミや世論のブーイングは必至、命とりにもなりかねない。そこで、35分の秘密会談でその打ち合わせをしたのでは?というのが私の見立て。

プーチンが二島返還に難色を示す、安倍が困惑の表情を示す、四島返還など夢のまた夢という雰囲気を日本国内に醸成する、12月に二島返還プラス何らかの条件で合意、良かったねという多数派を形成、というシナリオ。よく見ればプーチン氏の発言は全て現状を淡々と正しく叙述したに過ぎず、「日ソ共同宣言」を直接的に否定する言葉はない。だから悲観的になる必要はないように思えるが、新聞記者の論理力の欠如なのか実はもっときちんと述べられていたのかわからないが・・・。

そんな中、月曜日の日経朝刊にこんな記事が掲載されていた。誰に聞いたか明記されていない。アンケートだろう。その真偽はともかく、一部返還の支持が60%。信じがたいが、こうやって世論を誘導するのだろう。今回については正面切っての啓蒙ではなく、世論の是正。北方領土関連株を買っておこうかな。

20161128北方領土世論
関連記事
スポンサーサイト

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

右サイドメニュー

検索フォーム

最新トラックバック