風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

Entries

シムズ理論 vs 「風の行方とハードボイルドワンダーランド」

今朝の日経新聞のコラム「大機小機」にこんな書き出しの記事があった。

 プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授のリフレ政策の提言が注目を集めている。「政府が将来にわたって財政収支の悪化を約束すれば、インフレを起こせる」という主張だ。

先週の1月29日、「日曜に考える」という1ページまるごと使った記事があって、シムズ氏との一問一答の形で同氏の提言が紹介されていた。記事中央に「インフレで債務軽減 宣言を」という見出しがある。なぜ目に留まったかというと、当ブログで何回かこの問題について書いてきたから。1年前の2016年2月17日の記事にはこう書いた。この見解はプレスティアのお姉さんにも話したことがあり、目を丸くしていた。

黒田総裁は相当明晰かつ肝の据わった方とお見受けする。多分以上のことは百も承知。黒田総裁の本心は、諸外国の日本に対する財政ファイナンス疑惑を醸成し、円の暴落と輸入インフレをもって日本の膨大な財政赤字を実質的に返済可能なレベルまで引き下げることにある、とずっと見ているのだがどうだろう。

さらに同年3月25日に発展記事を→日本経済の閉塞状況打開の秘策

・・・・シナリオは次の通り。政府は消費税増税を中止し、代わりに社会保障国債を毎年5兆円発行する。30-40年の長期国債で、利率は実務上の最小限に設定。これを市場経由で日銀が買い入れる。これにより消費税増税は消え、社会保障費が担保され、精神的にも経済の活性化にも、劇的な効果がある。財政ファイナンスとの非難も想定され大きく円安にも振れるだろう。

氏の論旨を論理的に言い換えれば、節度ある財政ファイナンスを実施することにより適度なインフレが生じ、政府債務を実質的に削減できる、というもの。具体的には以下のような言葉が並ぶ。

  • 物価引き上げに必要なのは、日本政府が政府債務の一部を、増税ではなくインフレで帳消しにすると宣言することだ。
  • 日銀の金融緩和でいえば、首尾一貫した財政の後押しがなかったことが問題なのだ。政府のトップが『インフレを起こす準備ができている。それを債務返済に使う』と言えば、人々の予想を十分に変えることができる
  • インフレを起こしてそれで政府債務の一部を返済すると宣言すれば、価値が損なわれる国債の魅力は弱まり、民間投資への資金の流れをつくることができる
  • インフレは国債保有者に負担を強いて利益が減ることになり『インフレ税』と言われればその通りだ。

    シムズ氏はノーベル経済学賞受賞者、しかし表現は違っても主旨は同じ、よって1年先に書いたこちらの勝。日本にも凡百の経済専門家がいるが、昨年の段階で今回のシムズ理論と同様の提言をした記事を見たことはない。財務官僚をはじめ金融や経済関係者が少しは自分で考えるようになれば日本も良い国になるのに、と毎度のことながら他人事のように思う。

    これが日経新聞の記事。けっこう力が入っている。中身はともかく量の話。
    20170129シムズ
関連記事
スポンサーサイト

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

右サイドメニュー

検索フォーム

最新トラックバック