風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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しあわせな社会の作り方

1月22日のYahooニュースにこんな記事が載っていた、稼げば稼ぐほど幸福になれるのは、年収1000万円まで?収入とシアワセの関係は。著者は市川衛という方。出典は「ネイチャー」誌に掲載されたレター論文で、同誌のHPにはアブストラクトが掲載されているのみで残念なのだが、20ドル払えばだれでも本文を購入することができる(本記事末参照)。この論文の肝部分を紹介したのが上述の記事らしい。

そこに掲載されていたグラフが実に興味深く、これの鑑賞が今日の主旨。データは、ギャラップが行っている世論調査(Gallup World Poll)のデータで、2005年から2016年にかけて世界164カ国の約170万人を調査した結果だそうで、信頼性は十分そう。グラフは世界を10個エリアに区分けし、各エリアの年収クラス別の幸福度をプロットしたもの。幸福度は次のような質問で調べられたという。

0から10まで段があるハシゴを想像してください。一番上の段は、あなたにとって想像しうる最高の生活だとします。一番下は、最悪の生活です。どの段が、いまのあなたの状態を表していると思いますか?
収入と幸せ度

まず、どのエリアの人も収入が増えると幸福度が増える。これは驚くにあたらない。しかし、同じ収入クラスでもアフリカや東ヨーロッパ、極東の人たちは幸福度の認識レベルが低い。たぶん、収入以外の不満も多い不幸な国民。一方豪州や北米、ラテンアメリカの人たちは逆に4万ドルレベルでも幸福度を高く評価している。

次に、いずれのエリアでも、10万ドルレベル、もしくはそれ以下で幸福度の意識が低下するかもしくは幸福度は増加しない。これがこのレター論文の新発見。

このグラフの横軸の収入は、対数軸になっている。目盛りを見ればわかるように等差で増えるのではなく、2倍ずつ増えている。収入クラス別のサンプル数がわからないが、おそらく世界中どのエリアにおいても人工の5パーセンタイルクラスと95パーセンタイルクラスで10倍程度の収入差が生じているだろう。いわゆる格差社会、これは共産主義世界でもない限り当然の帰結で、それ自体は問題ない。

一般に政府の目的の一つが富の再分配機能。昨年日本で所得控除の見直し方針なるものがニュースになっていたが、内容を見て茫然というか、よくもこんなに頭の悪い人たちばかり集まったのだろうと驚いた。

図で明らかなのは、10万ドル以上の収入の人にとって1万ドル減は幸福度に影響しないが、1万ドルの人たちにとっては1万ドル増の価値が大きいこと。所得税の累進課税は概念としては正しいが、控除額のレベルでチマチマやっても効果はない。こんなデータがなくても昔から自明なのだが、わからない人たちにはいい資料になるかもしれない。

野党は、モリカケ騒動などの愚行に時間を使わず、国民全体の幸福度を向上させる施策としてこんな議論すれば、少しは存在価値があるかもしれないが、税調委員に輪をかけて頭の悪そうな方ばかり、国民の収入レベルの割に幸福度が低いのも仕方ないか。

(出典)
収入と幸福度nature
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