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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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債務超過549兆円

昨日の朝刊5面の経済面から。財務省は30日、2016年度末時点の国の資産と負債の状況を表す貸借対照表を公表したそうで、その紹介記事。内容は想定内なのでニュース価値は少ないのかもしれないが、財務省がきちんとまとめてくれたという意味で、現状認識の資料としての価値は大きいはず。

記事は、・・・負債が資産を上回る「債務超過」は548.9兆円と、過去最大を更新・・・、と続き、・・・16年度末の資産は672.7兆円と前年度に比べ0.4兆円増加。負債は28.5兆円増えて1221.6兆円となった。企業なら倒産してもおかしくない状況だが、将来、増税したり歳出削減したりする可能性があるため「破綻」はしない。と結んでいる。増税や歳出削減で将来債務超過が解消されるかのような印象操作100%の記述はさすが日経新聞。他の一般紙でもこういう記事は報道されるのだろうか?
20180131財務省BS

ふうん、ということで財務省資料を拝見した。全32ページからなる概要説明書が同省HPにアップされている。
横書きに改編した同資料表紙イメージ 20180131財務省BS表紙

その平成28年度末、すなわち昨年3月末現在の国のバランスシートがこちら。前年度との比較になっている。道路などの公共投資資産や現金、有価証券などの資産が約670兆円で、国債等の負債が1220兆円、よって550兆円の債務超過というのが1年前の国の財政状況。

単位が大きくてなんだかわからないが、1億分の1にして、自分の家計としてみるとわかりやすい。すなわち、自分の土地や持ち家を含む資産が670万円あるが、借金が1220万円。一方年収が60万円程しかないのに親の介護や生活費で毎年80万円必要である上に借金の返済も毎年必要、という悲惨な状態。普通に考えれば、一家心中するか夜逃げ、もしくは合法的に破産して借金をチャラにするしかない。
20180131財務省BS対照表

この状況は今に始まった訳ではなく昔からそのままで、下の図は平成15年からの債務超過額が積み上がってゆく様子がよくわかる。その額は赤字国債の発行額とほぼ同じ、すなわち借金を返済するどころか借金を平気で積み上げてきたというのが日本の財政の姿。サラ金地獄に苦しむ家庭と全く同じ構図である。
20180131財務省BS債務超過推移

ちなみに収入に当たる租税収入の推移がこちら。現在は好調なアベノミックスの成果もあって、租税収入は60兆円を超えているが、所詮60兆円台。消費税を上げたところで3兆円前後増えるだけ。所得税、法人税合わせても通常の経済スキームの枠内においては10兆円も増えることはないだろう。
20180131財務省BS租税収入の内訳推移

これまで、このような財政状況が世界的に容認されるわけはなく、近いうちに日本の財政への信認が崩れて円は暴落すると思っていたのだが見方を変えた。

まず、基本的な認識として、いくら歳出削減や増税をしたところで通常の経済スキームの枠内においては債務超過が解消される事態は起こりえない。消費税増税で大騒ぎをしてきたが、所詮焼け石に水、以前書いたがだから消費税増税には反対、野党とは視点が全く異なるが。

債務超過は放っておけば良い、というのが近年の結論。この15年で債務超過額が2倍になったが財政赤字に起因しての問題は何も起きなかった。多分、今後15年も同じだろう。550兆円が1000兆円になってもかまわない。むしろ、以前書いたのだが、社会保障国債を毎年10-20兆円発行して、財政赤字を加速した方がいいぐらい。ただし、口では財政規律の遵守という呪文は述べ続けることが肝要。

さて、それでどうなるかというのが今日のメインのトピック。

世界的な好景気のなか、日銀は大規模金融緩和とゼロ金利政策を継続し続けるだろうが、世界は金利の上昇に軸足を移動し始めている。やがて金利差が目立つようになり円は下落してゆくだろう。その結果、日銀に対し円安誘導との非難の声が高まる。多分、日銀もどこかで金融緩和の縮小とゼロ金利政策の緩和に移行する。そこで不可避的に生じるのが日本国債の暴落、すなわち円の更なる暴落。その結果、外需を中心に国内景気は良くなる一方、輸入物価が押し上げられ、日銀が長年願っていたインフレターゲットの2%があっけなく達成され、更にインフレが加速してゆく。そして世の中バブルの到来。一方、負の側面として新発赤字国債の発行利率も高騰し、財政赤字も急増する。

悲惨な未来のようだが、日本はジンバブエと違って円の大暴落もハイパーインフレも絶対に生じない(長くなるので論証無し)。社会保障国債の発行、と書いたのもそれが背景。

さて問題はそのインフレ率と発行利率の関係。インフレ率の方が高ければ、実は実質財政赤字は縮小してゆく。めでたしめでたし。いつ、このようなシナリオが顕在化するかはっきりしたことは言えないが、方向は間違いない。結果としてはこれまでの認識と同じだが、基本認識が違う。我々老人はそんな未来を頭に描いて行動しないと賢いキリギリスになりそこなう可能性大。



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