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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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人口ピラミッドに見る時代背景と未来

昨日の記事、平均寿命が延びた、日本は世界有数の長寿国、日本に生まれて良かったね、残り少ない余生を楽しまなくちゃ、という単細胞動物的感想は、それはそれで正しいし悪くない。高齢者の仲間入り間近の身にとっては当然。でも、日本経済や社会の未来を眺め見れば、単純に良かったねということに違和感を覚えた。実際、二か月ほど前にそんな記事も書いている。

平均寿命の背後には約一億人の老若男女の国民がいる。その年齢分布は時代によって異なる。それを一目瞭然に示す統計が人口ピラミッド。

二年程前に「回想の1970年代」と題し、こう書きだしている。「1940年代は激変の時代、50年代は良く知らないないが60年代は復興の時代、時代の色合いはずいぶんと異なるが、それぞれ人々が生きることに必死であった時代だったと総括できそう。そして1970年代というのは人々が衣食住から解放された、日本の現代文化史の中で最も多様性に富んだ精神的に豊かな時代だったのではないかと思う。」
「回想の1970年代」→こちら
その続き       →こちら

この記事を書いた時は、単に個人的感想であってなんの説得力もなく、お前はそう思うが俺は違うと言われればそれまでだった。しかし、1970年の人口ピラミッドを見ると、その感想が正鵠を射たものであることがわかった。日本国民の年齢構成は、20歳前後を底辺としたきれいなピラミッド型を形成し、社会も経済も活気に満ち満ちていたことがわかる。老年人口も少なく年期問題も介護問題も大きな問題ではなさそう。日本の未来は洋々としていた。なお、図の赤線は著者の当時の年齢。
人口ピラミッド1970

一方、現状は?二か月ほど前の記事とは、「六十数年生きてきたので、それぞれの時代をそれなりに見てきたのだが、現代がこれまで一番殺風景な時代のように思える。」というもの。
「ラビュリントス」→こちら
その続き     →こちら

平均寿命の伸びに伴い老年人口が急増、70年代の若者は老年人口となってきた。ベビーブーマーの子供たちが40歳代でピークを形成し人口分布のモードをと化している。そして25年間放置されたきた少子化、今や年間出生数は100万人を割りピーク時の半分以下に落ち込んでいる。少子化担当大臣とかいるが、是非歴代の大臣を呼びつけて、何をやってきてその成果は何かを質してみたいぐらい。

70年代と較べれば、社会の年齢構成は様変わりをしており、政治経済社会における現代の諸問題はこの認識なくして考察、議論しても時間の無駄。
人口ピラミッド2020

そして20年後。87歳になっているので生きていないと思うが、どうみてもまともな国である訳がない。経済予測や政治、社会問題等の未来を見通す上で、この人口ピラミッドの変化を認識しなければ意味が無い。それにもかかわらず、単に一面だけの指標で予測をし、それを垂れ流す知能程度の低いマスメディアのいかに多いことか。
人口ピラミッド2040

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