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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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寒冷化の悲劇と温暖化の恩恵

オアシスの浴場には休憩室があり、裸で休めるように竹製の寝椅子が5-6台設置され、週間文春が置いてある。火曜日に、今週号を手に取り眺めていると、「0から学ぶ「日本史」講義(近世篇)という出口治明氏の連載ページに目が止まった。江戸時代は不幸せな時代であったという趣旨で、そこに江戸時代の四大飢饉について触れた部分があった。

四大飢饉とは、寛永の大飢饉 寛永19年(1642年)、享保の大飢饉 享保17年(1732年) 、 天明の大飢饉 天明2年と7年(1782年、87年)、天保の大飢饉 天保4年(1833年)。

二年半ほど前に、「地球温暖化を語る前の基礎知識」という記事を書いた→こちら。出口氏の飢饉の話を読みその時に引用した資料を思い出した。下図がその資料で、当時の記事にも書いたが江戸時代とは「小氷期」の真っ只中であった。「小氷期」の記載は出典は忘れたが、原典にあったもの。江戸時代の三大飢饉を赤の星で示した。1300年代後半の赤い星はヨーロッパでペストが大流行し数百万人が死んだ時で、この時も短期間ではあるが寒冷期であった。寒冷期に人はしあわせになれないのかもしれない。
江戸小氷期

上図では複数の線があって北半球のどこだかわからないし根拠も不明だが、下図はグリーンランドの氷床のコア分析から得られた結果。西暦1000年以降と期間は上記資料より短いが、「小氷期」の期間は一致している。そのサンプル地点の1000年間を見ると、現代の気温よりほぼ全期間にわたって気温は低いが、一方、1100年代半ばと1900年代半ばに現代並みの高温期が観られる。もしかしたら1100年代も地球温暖化で大騒ぎだったのかもしれない。

なお、データの出典は極地研究所の小林氏他による「氷床コア中の気泡空気を使って復元された過去4000年のグリーンランド温度の高い変動」という論文で、2011年に米国地球物理楽連合誌に掲載されたもの。
グリーンランド1000年

当然ながら過去4000年分の温度変化もある。現代の気温より1-3度高い時期が多数存在したことがわかる(赤丸は管理人)。これら温暖期並びに江戸時代に代表される小氷期や短期間の寒冷期と、世界史を丁寧に対照すると、「気候変動から見た世界史」なるものが書けそう。
グリーンランド4000年のみ

もう少し長いタイムスパンで気温の変動を調べた結果がこちら。期間は80万年間、これだけ厚い氷床があるのは南極だけ。大規模な気温変化は全球規模に及ぶので、南極とはいえ寒冷化、温暖化を論じるには十分である。なお、この図も前回引用した。寒冷化と温暖化が比較的定期的に生じていることがわかる。この寒冷化している期間が実は氷河期、温暖化している期間が間氷期、現代よりも気温の高い間氷期が3回あった。また20万年前の間氷期に赤線を引いた(by管理人)。20万年前と聞いて、ピンときた人は「東大王」に出場できるかもしれない。
温暖期

20万年前というのはホモサピエンスが誕生した時期である。なぜそんなことが偉そうに言えるかというと、ミトコンドリア・イブ、すなわちホモサピエンスのDNAを辿っていくと、アフリカの女性に行きつくという90年代の研究成果による、長くなるのでその話はパス。
ホモサピエンスの誕生

アフリカで誕生したミトコンドリア・イブの子孫は世界に拡散した。ヨーロッパやアジア、オセアニアにも4万年前に到達したと考えられている。誕生した20万年前から間もない18年万年前からリス氷期が始まる。そして13万年前から間氷期。生まれたばかりの我が祖先は寒さにおびえながら生きながらえたが、地球温暖化によって元気づき、急激に人口が増えると同時に未知の世界に旅に出たのであろう。これらの資料の出典は、馬場悠男氏の2014年の論文から。

論文中に、ヨーロッパに進出したホモサピエンスが同地の先住(民?)であるネアンデルタール人と混血していた証拠が、ネアンデルタール人の化石のDNA分析から見つかったとあった。確かに4万年前はヴュルム氷河期の真っ最中、寒かったからそんなこともあったろう。なるほどヨーロッパ系の顔立ちがアフリカ、アジア系と異なるのはそういうことだったのかとひどく納得した。
ホモサピエンスの拡散

そのヴュルム氷河期も1万5千年前には終わり間氷期、すなわち温暖化が始まる。これを機に我が現生人類は再度元気を取り戻し、やがてエジプトやメソポタミア、中国などの温かな地でゆっくりと文明が開花していった。
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