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2020.02/27 [Thu]
コロナ vs. インフルエンザ
全国の小中高、3月2日から臨時休校要請 首相
安倍晋三首相は27日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明した。3月2日から春休みの期間で実施を求めた。実際に休校するかは学校や地方自治体の判断となる。子どもを持つ保護者は働き方の見直しを迫られる。首相は休暇取得などへの環境整備に協力するよう各企業に呼びかけた。
首相は「子どもたちの健康、安全を第一に考え、多くの子どもたちや教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える」と述べた。「全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請する」と語った。幼稚園や保育所、学童保育は対象から外した。
武漢がコロナウイルスの感染により封鎖されて1か月以上が経過した。感染は世界中に広まり、日本を含め世界各国がそれぞれ感染の抑止策を講じている。上記の記事は明日の朝刊のトップニュースになるのだろう。
当初のコロナウイルスの実態が判明するまでは、安全のため時にヒステリックなまでの感染抑止体制を取るのは当然だと思う。しかし一ヶ月が経過し、当初に較べ実態が見えてきている現状において、全国の小中高の臨時休校という措置にどれほどの価値があるのか極めて疑問。政府の対策は当然の措置というご意見や、遅きに失したという野党のコメントしかテレビ、新聞には報道されないだろうし、それを見たり読んだりする多くの国民もコロナウイルスの感染者や死者がたくさん出ているのだから当然と思うに違いない。
日本では(多分外国でも)毎年インフルエンザが流行する。そのため感染者の多い学校で臨時休校が実施されることは珍しくないが全県にわたり臨時休校となったことは記憶にない。政府が全国的なスポーツや文化イベントの中止や延期、規模縮小を要請したこともない。新型コロナウイルスの感染症の方が、インフルエンザより深刻だから当然なのだろうか?
厚生省がいつアップしたのか知らないが、現在のHPに「新型インフルエンザに関するQ&A」なる啓蒙文書を載せている。

その中のQ10 がこちら。重要な事実がさりげなく示されており、見にくいので箇条書きで再掲する。
1)例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
2)国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
3)また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。

解説すると、
1)例年の国内のインフルエンザの感染者の1000万人、感染者の定義が不明だが人数から見て、発症者とイコールではなさそう。一方現在の国内のコロナウイルスの感染者は数百人レベル、症状のないいわゆる陽性者も含まれている。今後、「感染者」は漸増していくのは確かだが、放置して爆発的に増えても100倍にはならないだろう。武漢の経緯がそれを示している。インフルエンザの感染者は毎年超新星の爆発並に増加しているが、対策は取られていない。
2)インフルエンザによる直接的な死者は年間214人と1818人の間。ピークは2005年であった。単純平均で1000人、統計を観ていないので推定だが、モード、メディアンは700-800人程度と思われる。毎年1000人近い死者が想定されているが、今回のような措置が取られたことは一度もない。
3)要するに高齢者とか既往症のある人がインフルエンザに罹患することによる死亡者が毎年1万人。一方、今回のコロナウイルスでの死者3人はこの範疇と思われる。
以上一言でいえば、コロナウイルスによる感染者や死亡者は、インフルエンザに比べると桁違いに規模が小さいだろう。インフルエンザの場合は放置して、コロナで派手な対策をとるのは、マスコミ対策とはいえ、やはり本末転倒している感を禁じ得ない。
あらためて、冒頭の全国的臨時休校の話。ウイルスの感染経路は多数に渡ることが判明している。その中の一つである学校を休校しても効果はほとんどない。それをわかりやすく示したのが下図。全校が休校になるデメリットの方が大きいだろう。

安倍晋三首相は27日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明した。3月2日から春休みの期間で実施を求めた。実際に休校するかは学校や地方自治体の判断となる。子どもを持つ保護者は働き方の見直しを迫られる。首相は休暇取得などへの環境整備に協力するよう各企業に呼びかけた。
首相は「子どもたちの健康、安全を第一に考え、多くの子どもたちや教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える」と述べた。「全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請する」と語った。幼稚園や保育所、学童保育は対象から外した。
武漢がコロナウイルスの感染により封鎖されて1か月以上が経過した。感染は世界中に広まり、日本を含め世界各国がそれぞれ感染の抑止策を講じている。上記の記事は明日の朝刊のトップニュースになるのだろう。
当初のコロナウイルスの実態が判明するまでは、安全のため時にヒステリックなまでの感染抑止体制を取るのは当然だと思う。しかし一ヶ月が経過し、当初に較べ実態が見えてきている現状において、全国の小中高の臨時休校という措置にどれほどの価値があるのか極めて疑問。政府の対策は当然の措置というご意見や、遅きに失したという野党のコメントしかテレビ、新聞には報道されないだろうし、それを見たり読んだりする多くの国民もコロナウイルスの感染者や死者がたくさん出ているのだから当然と思うに違いない。
日本では(多分外国でも)毎年インフルエンザが流行する。そのため感染者の多い学校で臨時休校が実施されることは珍しくないが全県にわたり臨時休校となったことは記憶にない。政府が全国的なスポーツや文化イベントの中止や延期、規模縮小を要請したこともない。新型コロナウイルスの感染症の方が、インフルエンザより深刻だから当然なのだろうか?
厚生省がいつアップしたのか知らないが、現在のHPに「新型インフルエンザに関するQ&A」なる啓蒙文書を載せている。

その中のQ10 がこちら。重要な事実がさりげなく示されており、見にくいので箇条書きで再掲する。
1)例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
2)国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
3)また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。

解説すると、
1)例年の国内のインフルエンザの感染者の1000万人、感染者の定義が不明だが人数から見て、発症者とイコールではなさそう。一方現在の国内のコロナウイルスの感染者は数百人レベル、症状のないいわゆる陽性者も含まれている。今後、「感染者」は漸増していくのは確かだが、放置して爆発的に増えても100倍にはならないだろう。武漢の経緯がそれを示している。インフルエンザの感染者は毎年超新星の爆発並に増加しているが、対策は取られていない。
2)インフルエンザによる直接的な死者は年間214人と1818人の間。ピークは2005年であった。単純平均で1000人、統計を観ていないので推定だが、モード、メディアンは700-800人程度と思われる。毎年1000人近い死者が想定されているが、今回のような措置が取られたことは一度もない。
3)要するに高齢者とか既往症のある人がインフルエンザに罹患することによる死亡者が毎年1万人。一方、今回のコロナウイルスでの死者3人はこの範疇と思われる。
以上一言でいえば、コロナウイルスによる感染者や死亡者は、インフルエンザに比べると桁違いに規模が小さいだろう。インフルエンザの場合は放置して、コロナで派手な対策をとるのは、マスコミ対策とはいえ、やはり本末転倒している感を禁じ得ない。
あらためて、冒頭の全国的臨時休校の話。ウイルスの感染経路は多数に渡ることが判明している。その中の一つである学校を休校しても効果はほとんどない。それをわかりやすく示したのが下図。全校が休校になるデメリットの方が大きいだろう。

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- 3.11記事の補足
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