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風の行方とハードボイルドワンダーランド

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新型コロナウイルスの行方(4)

今回の特集、「新型コロナウイルスの行方」のまとめが下図、これ一枚で正確な現状認識とその行方を想定することができる世界で唯一の価値ある資料。

図はコロナウイルス感染者が多い国と日本の週単位で表した感染者数の推移、並びに日本の2018/2019シーズンのインフルエンザ患者数の推移を示したものである。インフルエンザは感染を放置した状態、コロナはそれぞれの感染防止策を講じた状態と、推移の背景が異なることに注意。

縦軸は感染者数で対数で表示してあり、レンジは1名から1億人まで、横軸は週であるが、何月何日という具体性はない。データの出典はインフルエンザが厚生労働省、コロナ感染者はジョンズホプキンズ大学。

20200401コロナ1

現状認識につき、以下のことがわかる。

1.欧米各国並びに中国の感染拡大過程において、ほぼ同じ角度の直線になっている。線の傾きは感染拡大率(人/週)を意味する。一方日本の拡大率はそれら各国に較べ著しく低い。強権的な欧米諸国の規制に較べ甘い日本の規制だが、実態ははるかに実効力が高く感染が相対的に抑えられていると言える。日本と欧米では深刻さがまるで異なる。

2.日本のみかけ感染率はインフルエンザと同程度か若干小さいぐらい、一方外国はインフルエンザよりはるかに大きいから、インフルエンザ感染率が自然放置下であることを鑑みれば、コロナウイルスの感染力はインフルエンザよりかなり大きいことがわかる。

3.日本の感染防止対策の結果、日本の感染者数はそれら諸国に較べ二けた近く小さい。なお、インフルエンザの流行シーズン入りを宣言されたのは、図で8週目、累計感染者数で10万人を超えた時点だった。

よって、昨日の政府の専門家会議での、「日本では今のところ、諸外国のようなオーバーシュート(爆発的な感染拡大)はみられていないが、都市部を中心にクラスター(集団感染)が次々と報告されている。」という見解や、安倍晋三首相の参院決算委員会の、新型コロナウイルスの感染拡大に関し緊急事態宣言を「今この時点で宣言を出す状況ではない」との発言はいずれも正しい見識。

次に今後の行方。中国が莫大な人口を抱えているにもかかわらず、日本のインフルエンザ流行入り前の感染者数で、コロナウイルス感染の収束に成功した。隔離が有効な実証結果。欧米も同様の措置を試みており、拡大率の減少が見えるといえなくもない。感染者数は増え続けるが、日々の感染者数が減れば収束に向かっていることになる。このグラフで来週もしくは再来週に明らかな拡大率の現象が見られれば収束の開始。アメリカは人口も多く国土も広いので早急な収束はないかもしれないが、西欧は早ければ来週もしくは再来週には収束の兆しが現れそう。一方アメリカは数百万人の感染拡大まで収束は難しそう、ということは5月はじめまでNYダウは下落?。

さて、日本、欧米と異なり、日々発表される感染者数は緩やかとはいえ増加傾向にある。緩い感染拡大策からの洩れが長期間の感染拡大につながる嫌な予感、というかそうなる必然性も見える。

専門家会議での「ひっ迫する医療体制•こうした状況の中、医療体制がひっ迫しつつある地域が出てきている。クラスター(集団感染)が頻繁に報告されている現状を考えれば、爆発的な感染拡大が起きる前に医療体制の限度を超える負担がかかり、医療現場が機能不全に陥ることが予想される。特に東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県では、医療体制が切迫しており、きょうあすにでも抜本的な対策を講じることが求められている。」との提言は至言。

感染者は指数関数的に増加するのに対し、医者の数の増加は不可能、ベッドは線形の増加しか期待できない。対処方法は、入院ベッドを少しでも増床し、重症者から順番に収容するしかない。無駄な議論を止めて、即抜本的な対策を講じることのできる政治家がいないと一か月後の日本は暗そう。

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