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2020.06/28 [Sun]
ファクターXの発見と証明(6)
昨日、「アフリカの感染者や死亡者数はヨーロッパやアメリカのような感染爆発が起きる事はなく、東南アジア程度で収束するはずである。」と書いた。じっさいはどうなのか、現状を感染者の推移パターンから概観する。
まず、アフリカとヨーロッパの比較。札幌医大の図は縦軸が自動表示なので図上で同一の目盛りに調整してある。対数表示なので目盛りのレンジは1から7000までであることに注意。両グラフを貫く青い線が10万人あたり100人である。アフリカでは10人を二か国だけだが超えているが、ヨーロッパでは半数以上が軽く100人を超えている。
しかし重要なのは増加のパターン。横軸の時間軸は共通なので推移の傾きは感染の増加速度を意味する。ヨーロッパでは平均6-70人レベルまで急増しピークを迎え収束に至ったが、アフリカでは急増レベルは数人レベルまで、かつその急増速度もヨーロッパに較べて穏やか。
アフリカ諸国において80%の外出規制や三密の規制が行われ、かつ実効性をあげているとは思わない。それにもかかわらずアフリカの観戦パターンはヨーロッパの感染拡大パターンは全く異なっている。

次にアジアとの比較。図には同様の処置を施している。アジアの図、中近東と東南アジアが混在しているが、よく見ると青線の100人(10万人あたり)で上下のグループにはっきりと分かれている。下のグループが東南アジア。コンゴと南アフリカを除けば、アフリカの感染拡大パターンは東南アジアとよく似ているだけでなく、感染者の発生レベルも10万人あたり数人から数十人と同一、ヨーロッパを一桁下回っている。

この地域差、すなわち結核感染者数の差は、死亡者数においてさらに顕著となる。図の青線は10万人あたり1人。ヨーロッパではほぼすべての国で1人以上、ベルギーでは80人の死者を出しており、平均は10人を超えるだろうが、アフリカでは平均が2人を超えることはないであろう。

感染者パターンと同じく死亡者パターンも東南アジアと同じ。

おまけの南北アメリカとの比較。

日本ワクチン学会は4月3日に「「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するBCG ワクチンの効果に関する見解」を公表した。
「新型コロナウイルスによる感染症に対してBCG ワクチンが有効ではないか」という仮説は、いまだその真偽が科学的に確認されたものではなく、現時点では否定も肯定も、もちろん推奨もされない。
当時は、BCGの有効性を否定するものとして認識され、意図も風説の流布の防止だったと思われる。今読むと上手くできていて、否定はしていない。しかし実態はこれまで述べてきたとおりである。政府の専門家会議、解散したが、つまらない計算などしないで、感染の実態をきちんと検証、分析してくれたら、日本のコロナに対する対応も、社会の反応もずいぶん違ったものになっていただろう。南無阿弥陀仏。
まず、アフリカとヨーロッパの比較。札幌医大の図は縦軸が自動表示なので図上で同一の目盛りに調整してある。対数表示なので目盛りのレンジは1から7000までであることに注意。両グラフを貫く青い線が10万人あたり100人である。アフリカでは10人を二か国だけだが超えているが、ヨーロッパでは半数以上が軽く100人を超えている。
しかし重要なのは増加のパターン。横軸の時間軸は共通なので推移の傾きは感染の増加速度を意味する。ヨーロッパでは平均6-70人レベルまで急増しピークを迎え収束に至ったが、アフリカでは急増レベルは数人レベルまで、かつその急増速度もヨーロッパに較べて穏やか。
アフリカ諸国において80%の外出規制や三密の規制が行われ、かつ実効性をあげているとは思わない。それにもかかわらずアフリカの観戦パターンはヨーロッパの感染拡大パターンは全く異なっている。

次にアジアとの比較。図には同様の処置を施している。アジアの図、中近東と東南アジアが混在しているが、よく見ると青線の100人(10万人あたり)で上下のグループにはっきりと分かれている。下のグループが東南アジア。コンゴと南アフリカを除けば、アフリカの感染拡大パターンは東南アジアとよく似ているだけでなく、感染者の発生レベルも10万人あたり数人から数十人と同一、ヨーロッパを一桁下回っている。

この地域差、すなわち結核感染者数の差は、死亡者数においてさらに顕著となる。図の青線は10万人あたり1人。ヨーロッパではほぼすべての国で1人以上、ベルギーでは80人の死者を出しており、平均は10人を超えるだろうが、アフリカでは平均が2人を超えることはないであろう。

感染者パターンと同じく死亡者パターンも東南アジアと同じ。

おまけの南北アメリカとの比較。

日本ワクチン学会は4月3日に「「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するBCG ワクチンの効果に関する見解」を公表した。
「新型コロナウイルスによる感染症に対してBCG ワクチンが有効ではないか」という仮説は、いまだその真偽が科学的に確認されたものではなく、現時点では否定も肯定も、もちろん推奨もされない。
当時は、BCGの有効性を否定するものとして認識され、意図も風説の流布の防止だったと思われる。今読むと上手くできていて、否定はしていない。しかし実態はこれまで述べてきたとおりである。政府の専門家会議、解散したが、つまらない計算などしないで、感染の実態をきちんと検証、分析してくれたら、日本のコロナに対する対応も、社会の反応もずいぶん違ったものになっていただろう。南無阿弥陀仏。
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