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2020.07/08 [Wed]
記録的九州豪雨
週末からの記録的な九州豪雨、なんとも異様だったのが、始まりの熊本県山間部の球磨川氾濫による大水深の洪水だった。洪水に見舞われた人吉市と西側に隣接する球磨村の位置が右図の赤丸。

まず、その時の天気図、梅雨前線が日本列島を横切る典型的な梅雨の気圧配置、九州には小さな低気圧もあっていかにも大雨の気配は十分。

昔と違って今は雨雲レーダーとシミュレーターという強力な武器があり、気配という気に依存することなく雨の実況と予測を多分97%位の信頼レベルで把握することができる。下図は豪雨のピーク時付近の雨の様子。鹿児島県北部から熊本県南部では1時間に100ミリという記録的豪雨に見舞われていた。

熊本のアメダスの24時間観測値も軒並み400ミリを超え、多くの観測点で観測史上の記録を更新した。

人吉は盆地を形成しており、西側の盆地の出口が球磨村である。盆地の高度は110メートルほど、すなわち海面より100メートル以上髙い。球磨川の氾濫と洪水は出口付近の黒の四角のエリアで起きた。

洪水が起きたエリアとその推進を示したのが国土地理院のこのマップ。凡例で示された推定水深の最大値は10メートルもある。テレビや新聞等で観た画像は単なる悪夢ではなかった。標高の高い地域でも窪地があれば、河川の氾濫が生じしれば洪水になるわけだ。思えば不思議ではない。そして、標高の高い地域でも河川の流出量を大幅に上回る水が流れ込めば氾濫する。不幸にして観測史上最大の雨が元凶、防ぐ術はない。

続いて昨日の九州北部の豪雨。同様に天気図とピーク時の雨雲レーダー。


アメダスの観測値は熊本ほどではないにしてもやはり360ミリ以上あるので、豪雨に変わりはない。

九州北部の豪雨の降り始めは7日(火)の夜遅くであった。たまたま7日の午前中、気象状況の調査中に再度の豪雨が予想されていたので、雨雲レーダーの予測を魚拓しておいた。11時の予測で、北九州のみならず鹿児島まで深夜には4日と同規模の豪雨になる可能性大との計算結果であった。避難準備等の災害に対する備えのための時間は十分ある。今日のニュースでは死者の報告がなかったから、さすがにそれなりの対応がされたのだろう。

最後にこの四日間の24時間雨量の最大値の推移。黒の棒が付いた四角が観測史上1位か7月としての1位の観測点。記録的豪雨というのは、誇大広告ではなかった。



まず、その時の天気図、梅雨前線が日本列島を横切る典型的な梅雨の気圧配置、九州には小さな低気圧もあっていかにも大雨の気配は十分。

昔と違って今は雨雲レーダーとシミュレーターという強力な武器があり、気配という気に依存することなく雨の実況と予測を多分97%位の信頼レベルで把握することができる。下図は豪雨のピーク時付近の雨の様子。鹿児島県北部から熊本県南部では1時間に100ミリという記録的豪雨に見舞われていた。

熊本のアメダスの24時間観測値も軒並み400ミリを超え、多くの観測点で観測史上の記録を更新した。

人吉は盆地を形成しており、西側の盆地の出口が球磨村である。盆地の高度は110メートルほど、すなわち海面より100メートル以上髙い。球磨川の氾濫と洪水は出口付近の黒の四角のエリアで起きた。

洪水が起きたエリアとその推進を示したのが国土地理院のこのマップ。凡例で示された推定水深の最大値は10メートルもある。テレビや新聞等で観た画像は単なる悪夢ではなかった。標高の高い地域でも窪地があれば、河川の氾濫が生じしれば洪水になるわけだ。思えば不思議ではない。そして、標高の高い地域でも河川の流出量を大幅に上回る水が流れ込めば氾濫する。不幸にして観測史上最大の雨が元凶、防ぐ術はない。

続いて昨日の九州北部の豪雨。同様に天気図とピーク時の雨雲レーダー。


アメダスの観測値は熊本ほどではないにしてもやはり360ミリ以上あるので、豪雨に変わりはない。

九州北部の豪雨の降り始めは7日(火)の夜遅くであった。たまたま7日の午前中、気象状況の調査中に再度の豪雨が予想されていたので、雨雲レーダーの予測を魚拓しておいた。11時の予測で、北九州のみならず鹿児島まで深夜には4日と同規模の豪雨になる可能性大との計算結果であった。避難準備等の災害に対する備えのための時間は十分ある。今日のニュースでは死者の報告がなかったから、さすがにそれなりの対応がされたのだろう。

最後にこの四日間の24時間雨量の最大値の推移。黒の棒が付いた四角が観測史上1位か7月としての1位の観測点。記録的豪雨というのは、誇大広告ではなかった。

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