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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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コロナ脳と放射脳

昨日の夕刊をパソコンで見ていたら今週の「がん社会を診る」が掲載されていた。先月の下旬にもこのブログで記事にしたばかり。今回、東京大学病院の中川恵一准教授実に味わい深い記事をかいておられた。題して「コロナ禍「福島の教訓」生かせ」。タイトルだけだと何のことだか、わからない。
8月7日日経新聞夕刊より 20200806.png

主旨を書くのも面倒なので記事抄。
適切な例えではないかもしれませんが、コロナ禍は福島第1原子力発電所事故後の「低線量被ばく問題」と重なる部分があると感じています。たしかに、これまで経験したことがなく、目にも見えない、非常にやっかいな相手であることは共通します。
福島第1原発では、東日本大震災による津波の影響で非常用発電機が失われ、「全電源喪失」となりました。炉心溶融(メルトダウン)が起こり、セシウムなどの放射性物質が広く放出されました。


なるほど。
この未曾有の事故のため、福島県では16万人にも上る県民が避難し、事故から9年以上が過ぎた今でも、約4万人が避難を続けています。私も飯舘村の支援を続けてきましたが、避難に伴う生活環境の変化は、健康状態に悪影響を与えます。原発事故を含む震災の関連死は、2019年度、福島県で32人増え、計2304人になりました。次に多い宮城県の928人、岩手県の469人を大きく上回り、震災関連死全体の6割が福島県で発生しています。

ここまで、最初の一行を除いてすべてファクトフルネス。
福島県での震災関連死の約3分の2は原発事故による避難の影響で病気が悪化するなどの「原発関連死」だという報道もあります。(中略) 一方、放射性物質による影響は予想以上に軽微なものでした。県民の被ばく量、とくに、食品からの内部被ばくはほぼゼロに抑えられており、国連科学委員会も「がん患者の増加は考えられない」と報告しています。

さらに新聞テレビしか見ていない人にとってはにとってダメ押しの不都合な真実。
大規模な避難は、結果的に福島県民の全体的な健康状態にマイナスに作用したと思います。新型コロナウイルス感染症を軽視するつもりはありませんが、これまでの死亡数は1000人余り。

結語はがん専門家なのでこうあるが、その心は「福島原発事故においては、新聞テレビによる国民の洗脳により、死ななくて良かった1500人(福島県の震災関連死の三分の二)が殺されたのだから、その教訓を繰り返すな、バカヤロウー」ということかと思う。さすが知性のある人は、下品で分かりやすい表現はしない。
一方で、がんによる年間死亡数は38万人を超えています。コロナ禍でも福島の教訓を忘れず、がん対策を進める必要があるでしょう。

新型コロナウイルスに関しては大量の記事を書いてきた。実はブログを書き始めてからすぐの2013年11月から最新記事の今年の3月11日の記事まで、やはりたくさんの放射能や福島原発事故に関わる記事を書いてきた。放射能で「ブログ内検索」を行うと27件、福島で検索すると51件ヒットした。ダブっているのも多く、単語だけ登場した記事も多数含まれるだろう。しかし2013年から、多くのデータや資料を用い、福島の放射能は全く人間に影響しない一貫して書いてきたものは30件はあるだろう。今回の中川先生の記事、やっと仲間に出会えたような気がして嬉しかった。

「コロナ禍でも「福島の教訓」を生かせ」、馬の耳に念仏とはこのことかと思う。
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