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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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史上最大の原油流出事故

20200810原油流出

モーリシャスといえば、数少ないアフリカ周辺の珊瑚礁の広がる観光国。そんな国の沿岸で大型貨物船が座礁し、燃料油が流出したとあれば影響は深刻だろう。貨物船「わかしお」の燃料油タンク(合計4000トン程度)のうち、1180トンの容量のタンクが壊れて油の抜き取り作業を続けていたが、50トン程度しか回収できなかった。一部の重油が海岸に流れ着いているが、深さ数メートルあるロープ状の仕切りを海中に張り、重油が野鳥の保護区には影響が及ばないように対処しているそうだ。

自然豊かなビーチで有名なモーリシャスは昨年、約16億ドル(約1700億円)の観光収入があったとはロイターの記事。

日経新聞では過去の流出事故を参考資料としてまとめていた。記事には、2010年メキシコ湾原油流出事故は、2010年4月20日にメキシコ湾沖合80km、水深1,522mの海上で海底油田掘削作業中だった、BP社の石油掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」で、技術的不手際から掘削中の海底油田から逆流してきた天然ガスが引火爆発し、海底へ伸びる5500mの掘削パイプが折れて大量の原油がメキシコ湾へ流出した事故。とある。

この表、まとめようとした姿勢は評価できるが、損害賠償金額の記載が2件のみと故意に記載しなかったのかも知れないが手抜きが露わ。それだけではなく内容が不正確で、正確には「BPらは約2兆6000億円を賠償」と付け加えるべきだろう。流出事故にもいろいろあり、今回は小規模の部類、商船三井の負担もそれほど大きなものではないのであろう。

日経新聞の流出事故の紹介表  20200810原油流出2

日本のウィキペディア、素人が書いているので間違いも多いのだが、とりあえず記載のコピペ抄。日経新聞の記載は実はここからの丸ごとコピペだった。
2010年メキシコ湾原油流出事故は、2010年4月20日にメキシコ湾沖合80km、水深1,522mの海上で海底油田掘削作業中だった、BP社の石油掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」で、技術的不手際から掘削中の海底油田から逆流してきた天然ガスが引火爆発し、海底へ伸びる5500mの掘削パイプが折れて大量の原油がメキシコ湾へ流出した事故。

ここからは新聞記事にならなかった分。
2010年4月20日夜、世界最大の沖合掘削請負会社トランスオーシャン社が管理するルイジアナ州ベニス沖の石油掘削施設ディープウォーター・ホライズンで、大規模な爆発があり、11人が行方不明となり、17人が負傷した。当時は126人の作業員が働いていた。 掘削施設は4月22日に水没した。

BPによると7月16日までの原油流出量は約78万キロリットル(490万バレル)である 1991年の湾岸戦争(推計600万バレルとも)に次ぐ規模で、1989年に4万キロリットルが流出したアラスカ州の(エクソンバルディーズ号原油流出事故)をはるかに超えた。

アメリカ合衆国沿岸警備隊によると、石油掘削基地から延びる原油の帯は4月30日に200km、幅120kmに達したとされ、ルイジアナ州、アラバマ州、フロリダ州、ミシシッピ州の4州で4月30日に非常事態宣言が出された。7月15日の封じ込め作業により油の流出は止まり、9月19日に油井の封鎖作業を完了した。

BP(英)オペレーター権益65%
アナダルコ(米)ノンオペレーター権益25%
三井石油開発の米子会社、ノンオペレーター権益10%


78万キロリットルという量は今回のモーリシャスの座礁事故の流出量の約700倍に相当する。事故当時のの映像。
Maccondo1.jpg Maccondo2.jpg

掘削作業が進められていた対象はMacondoプロスペクト。試掘井で、成功すればマッコンドー油田となる。目的の原油が胚胎している地層は中新世の砂岩で、メキシコ湾では最も生産性の良いことで知られている油槽だった。

上記の表でこの事故を赤で囲ったのには訳がある。この試掘プロジェクトへの参画を推進、実行したのは私だった。

2000年半ばからアメリカ・カナダの担当となり、当時の小さな既存プロジェクトにに代えて、新規の生産油田やガス田の権益買収並びに有望探鉱案件への参画を担い始めた。2007年、BPからWil Kという深度7000メートル級の世界最深試掘井への参画を決めた際に、BPとの探鉱案件は1坑だけの成果に関わらず(失敗し金を捨てる結果になることが多い)、複数の探鉱案件に参加する、という方針を確立した。失敗が続く中、最後の試掘井としてBPと交渉して得たのがMacondoであった。成功すれば井戸一本から一日1万バーレル(1,500キロリットル)以上を期待できた。この極端に良い生産性が甚大な被害を生じさせた原因である。

賠償金が莫大な額に上るのは明らかだったが、その目途は不明。当社の権益比率は10%、懸命なことに会社はBPに対し約1000億円の手切れ金を払って事故からのかかわりを回避した。今回英文のWikipediaに「In May 2011, MOEX Offshore, which owned a 10% stake in the well through a subsidiary and which in turn itself was majority-owned by Mitsui & Co., agreed to pay US$1.08 billion to settle BP claims against it over the accident.」なる記述を発見したので、守秘義務違反ではない。

その後の顛末、2015年にBPは2兆3000億円の賠償金の支払いで一件が落着した。もし最後までBPと共同歩調を取っていれば、2300億円の支払。半額以下で済んだのは見事。
MaccondoBP.png

1000億円の損失が生じたが、当然ながら会社からは何の咎めもなく、そのままアメリカやカナダで新規プロジェクトの期を狙い続けた。会社生活最後の仕事が、アナダルコ社とのペンシルバニア州でのシェールガスプロジェクトへの参画。1400億円の投資がすんなり決まった。今でも会社の優良資産になっているはずだ。

会社生活とも仕事ともとっくに縁を切ったつもりだったのに、今年になって亡霊のように昔関わっていたことが次々とニュースになって現れる。まるで人生の清算を迫られているようで、もしかしたら余命いくばくもないのかも。
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