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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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「100年に一度の危機」と「戦後最大の下げ」(4)

今回のシリーズは3回目の「100年に一度の危機」と「戦後最大の下げ」が近いうちに日本で生じるか?が焦点であった。これまでの世界で起きた経済破綻国よりも大きな財政債務を持つ日本ではあるが、財政と金融緩和の協調政策が何年も続き、現時点でインフレ率が上昇するとの予想は乏しい。しかし平時と異なり、世界各国がコロナ対応として、巨額の財政支出をしている点において、状況は全く異なる。

インフレが日本で生じるメカニズムは次のようなものである。
1)アメリカや欧州はコロナ対応で多大な財政政策をすでに実施、巨額のマネーが市中に溢れている。
2)今は経済活動が抑えられているためカネは金融機関や企業の手元にあり、一部のマネーが株式市場に流れ込んでいる状況。
3)欧米でコロナが収束の傾向を見せ始めれば、経済は活性化、巨額のマネーが動きだしインフレの兆しが現れる。
4)中央銀行は金融緩和から出口政策へ移行し市中のマネーを回収し、またインフレ防止のために金利を上げはじめる。政府は国債償還のため増税策に移行。
5)ただし、日本では超巨額の国債に対する利払いが発生するので出口政策としての金利上げは難しい。2%の消費税すら反対が多数派の中、増税も難しい。
6)結果、日本と欧米との金利差が大きくなり円安が進む。
7)また日本の債務の大きさが目立ち、円への信頼性に疑念がもたれ始める。そうなれば円は売られ、円安が加速する
8)円安により輸入物価は上昇、一方消費行動の激変ににより輸出は伸びず、日本では輸入インフレが発生する。
9)インフレや円安が生じれば日銀は利上げを余儀なくさせられる。そうなれば利払いの膨張に寄り財政破綻。よってハイパーインフレ。インフレや低金利を放置すればやはりハイパーインフレ。これがっ地獄への道。

以上、近年中には(9)まで行かなくても6)か7)まで進む可能性がかなり大きくなったと思っている

先週、アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェット氏が大手金鉱山会社の株を4億ドル購入したとのニュースがあった。同氏は「金は輝くだけで役立たず」と公言していた人物で、背景には短期的な値上がり益の追求だけでなく、将来のインフレに備えて金を選ぶ動きがあるとみられるとの日経新聞記者のコメントがあった。金の専門家の豊島逸男氏も、「しかしさすがにバフェット氏も対コロナの有事対応として正当化されている未曽有の財政支援・金融緩和策の出口を懸念して、ヘッジとしての金を購入したのであろうか。 」と書かれている。

別の日の記事での慶応の先生のコメント:今は経済活動が抑えられているためカネは金融機関や企業の手元にあるが、経済活動がコロナ前に近い水準まで回復した局面でインフレが起こる可能性がある。余ったカネが石油や鉱物といった資源や素材、消費財、サービスなど幅広い分野に流れ込み、物価や金利は上昇するだろう。こうした『過剰流動性のわな』に陥れば、企業や家計、財政に禍根を残しかねない

同じく証券会社の人のコメント;(前略)言いかえれば、経常黒字を保ち将来は増税などで借金を返せるという信頼感だ。それが崩れたときに国民は国家を見放す。そして急激な資本流出による円安、ハイパー・インフレ、金利上昇が起き、財政は破綻する。

と、物騒なコメントが並ぶ中、どうすればよいか?藤巻氏は(読んでないが)著書でドルを買いなさいと薦めている。前述の豊島氏は資産の一割は金を、と薦めている。東京都の今日の感染者は何人と語っている状況ではない。

ではお前はどうなんだ?という質問に対しては、基本的な認識はこれまで縷々書き記した通り、よって今では金融資産の4割は外貨、1割は外貨連動の金などの商品になっている、というのが答。有言実行、御参考になれば。ただし実行は自己責任です。



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