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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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ペンローズのノーベル物理学賞受賞

スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2020年のノーベル物理学賞を英オックスフォード大学のロジャー・ペンローズ名誉教授と独マックス・プランク研究所のラインハルト・ゲンツェル教授、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のアンドレア・ゲズ教授に授与すると発表した。賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)で、2分の1がペンローズ氏に、4分の1ずつが他の2氏に贈られる。
日経新聞の記事 20201007ノーベル物理学賞

ああそうですか、みたいな記事だが、個人的にはロジャー・ペンローズの受賞とあって、なるほど感とともに大変喜ばしいことであった。多くの受賞者の名は、たとえ日本人でも初めて目にする方が多い中で、宇宙論系の読み物にはペンローズの名が度々登場するので、一般的ではないにしてもそこそこ名の知られた方。それだけでなく、彼の著作を昔購入したこともあり、親近感があった。その頃には彼の名前を知っていたのであろう。

「皇帝の新しい心」という意味不明のタイトルの本で、「「コンピュータ・心・物理法則」という副題が付けられている。1994年12月の日本語版発行で定価5800円。現本は1989年発行だった。アマゾンで見ると中古品で6480円だから投資効率としては不出来。
皇帝

参考までに目次。これを見ても購入意欲は湧かないと思うしお薦めもしない。書かれたのが30年前、テーマは「コンピュータは心を表現できるのか」というものだが、当時のコンピュータと現在の驚異的に進化したAI技術では絶望的な落差があり、ペンローズにしてのAIの未来像をしてもやはりギャップが大きすぎる。
皇帝・目次

ただし最新の研究成果の紹介に依存した本ではないので、この本の価値はそれゆえに貶められることはない。本文は509ページに及び、繰り出される話題は、複素数から複雑性まで、チューリング・マシン批判からゲーデルの非決定性定理まで、ブラックホールからホワイトホールまでと、まるで世界の森羅万象の真理が解き明かされていくようで目が眩むばかり。

難しいところはパスして卑近なレベルの例。マンデルブロー集合を初めて知ったのはこの本の「3.数学と実存」の章だった。マンデルブロー集合が初めて紹介されたのは1986年らしい。マンデルブローは最初のコンピュータ画像が現れ始めた時、コンピュータの誤作動だと思ったそうだ。

歴史的発見には様々な分野やレベルがある。中でも人類にとって最大級の発見は、アインシュタインの一般相対性理論は空間と時間の構造の発見であり、ペンジャスとウィルソンの宇宙マイクロ波背景放射の発見もラッキーとはいえビッグバンや宇宙の構造解明へとつながった。バッハは単純にして無限の音階空間からの音楽の発見ともいえる。それに匹敵するのがマンデルブロー集合(と思っている)、複素平面というのっぺりした平面に微細にして超複雑な構造があることを発見した。初めて知ったと時の驚きは今でも覚えている。

マンデルブロー集合については4年前の2016年10月に記事を書いた。どんなものか詳しい説明を図付きで記してある。下図が次々とクローズアップされ、深部へ深部へと電子顕微鏡レベルに変容していく様は、自分で言うのもなんだがまさに必見→こちら

Mandel_zoom_00_mandelbrot_set.jpg

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