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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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実は簡単だった少子化対策(1)

先日厚生労働省の人口動態統計の公表を受け、日経新聞に日本における少子化の実態に関する記事が掲載された。見出しにあるように人口の減少を防ぐための合計特殊出生率の1.8を上回る県は1県しかなかったという内容(見出しでは1割だが)。今に始まった訳ではないが、日本は由々しき状況に陥ったまま回復の兆しは全く見られない。
20210619.png

合計特殊出生率の定義は省くが、イメージとして2であれば人口は横ばい、これを上回れば自然増、下回れば自然減となるもの。ただし早婚化などにより出産年齢が早まると、早い年齢で出産する女性と、旧来のスタイルで出産する女性とが同じ年に存在することになるので、見かけ上の期間合計特殊出生率は高い値を示す。逆に、晩婚化が進行中ならば、見かけ上の期間合計特殊出生率は低い値を示す。大まかに言えば晩婚化の顕著な日本於ては1.8以上が、日本消滅のためには必要と考えて良い。

今回公表された2020年の県別の合計特殊出生率が下図、記事のピンクの図に代えて厚生労働省の資料とデータを示す(表は筆者作成)。一般に西高東低で、大都市を含む都道府県は低く最低が東京の1.13、ただし地方が高いかというとそうではなく、北海道や東北は低い。本稿、その原因を論ずるものではないので現状を示すだけ。
20210619特殊出生率

さて、日本の出生数と合計特殊出生率の戦後の推移の実態がこちら。昭和22‐24年には260-270万人の出生数があり、いわゆる団塊の世代を形成した。その後その子供たちによるピークを昭和46-49年に観測し、以降一貫して減少を続け、昨年は84万人とピーク時の三分の一以下にまで落ち込んでいる。合計特殊出生率も昨年は1.34と人口の維持に必要な1.8までは大きなギャップがある。

合計特殊出生率が1.8に満たないということは、近未来に日本は消滅するということを意味する。新型コロナのように無用に恐怖を煽っている訳ではなく、夫婦二人に子供が二人未満なら人口は減少を続けるという小学生でもわかる簡単な理屈である。

今の日本では「2050年までの脱炭素社会の実現」とかで、その実現に向け社会が動き始めているが、そんなことをしている場合ではない。たぶん何の効果も生まれないであろう目標よりも、はるかにクリティカルな問題が少子化なのである。
20210619出生数推移

国もこの事態に気がつき、2003年に少子化社会対策基本法が可決され施行されている。下図は出生数と合計特殊出生率を2000年以降に対して切り抜いた拡大図である(筆者作成)。施行後、国は内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)を設けることにより対策を履行してきた。現在まで22代20名の少子化対策担当大臣が歴任し、自民党だけでなく、現野党の福島瑞穂、与謝野馨、村田蓮舫、岡田克也も過去の担当大臣。

その成果が図における2005年からの合計特殊出生率の増加である。2005年の1.26から2015年の1.45まで約0.2増加したが問題の解決には程遠い。そして現在は1.34。
202106191出生率近年

政府も無策だったわけではない。この間、いくつもの関連法案や少子化社会対策大綱などの指針、予算の執行、そして膨大な官僚作成の文書が作成されてきた。内閣府が「少子化対策の歩み」なる資料を作成している。小さくてわからないだろうが詳細は不要で、政府の数多のアクションを認識してもらえればよい。しかし、政府の、形だけかどうかは別にして、少子化対策の結果はデータが示す通り。これらの数多の労力と時間と金が少子化対策に対して無効であっただけ。

ではどのような具体策をもってすれば少子化を防げるのか?

(続く)
20210621少子化対策の歩み




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