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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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ガソリン補助の愚

今日は久しぶりの新聞記事の整理。先日も書いたが、現在は歴史的大変動期である可能性が大きい。ウクライナ情勢はロシアは本気みたいなニュースがアメリカから流れてくるし、明日からまた原油価格が暴騰する可能性も大きいようだ。そこでわかりやすいガソリンに対する補助金の話。出典の新聞記事はすべて日経新聞。

まず、こんな記事から。原油高に伴うガソリンの高騰に対し、政府は激変緩和措置として1月末から、「原油の調達コストが上昇した元売りに1リットルあたり5円を上限に補助金を支給する仕組みを始めた。3月末までの期間限定でガソリン、軽油、重油、灯油の4油種の価格上昇に歯止めをかける狙いだった。」その効果がが限定的というのが、長文の記事のメインななのかマクラなのか、というような内容。ガソリン価格高騰対策として、政府は石油備蓄の放出や、「ガソリン補助金の増額や3月までとする期間の延長も合わせて検討している。補助金の上限を倍以上に引き上げる案も浮上している。」

ガソリン価格高騰のテレビニュースでは、決まってガソリンスタンドでのユーザーが、多くの場合にニコニコ顔で「困った困った」という動画が流される。確かに運送業など燃料コストが費用の大きな部分を占める会社はたいへんなことであろう。しかし一般ユーザーは、ガソリン価格が高くて困るなら車で出かけなければいいだけの話。国民全員で車で出かける家族の旅費やゴルフに行く交通費を補助金で補填する必要などない。

そもそも、我が家の車の走行実績は年間1万キロぐらい、ガソリン消費量は年間700-800リットル程度なのでガソリンが20円高くなっても追加コストは年間2万円にも満たないレベル。困窮者はそもそも車を持たないので、効果云々の前に、少なくとも一般的車所有者に補助金など必要ない。
20222020ガソリン補助

さてこの補助金、実務上どこに補償されるかというと、記事にある通り元売り会社である。その元売りの大手の今年度三四半期の決算のニュースが上記記事の前に掲載されていた。

石油元売り大手3社の2021年4~12月期連結決算が10日までに出そろい、3社とも最終損益が大きく改善した。同日発表したENEOSホールディングス(HD)の純利益(国際会計基準)は前年同期比5倍の3318億円、コスモエネルギーホールディングス(HD)は4.8倍の799億円だった。原油価格の上昇で在庫評価益が膨らんだ。

出光興産が8日発表した2021年4~12月期連結決算は、最終損益が1999億円の黒字(前年同期は75億円の赤字)だった。資源高による在庫評価益が業績を押し上げた。

いずれも、安く仕入れた原油在庫の時価評価により、1000憶円前後の棚ボタの利益を得ている。確かに足元で原油価格は高騰しているが、政府が補助金を出さねばならないほど事態が緊迫しているわけはない。
20222020ガソリン補助2

さらに、足元では原油の高騰が見込まれるだろうが、実は元売り各社、スポット、すなわち現物を時価で調達しているわけではない。1年先の先物価格で調達すれば、東京の先物市場でも15%で購入している。先見性があれば、原油価格が暴落した2000年中に大量に買い付けておけば、たぶん数年分の利益さえ出すことも可能だったと思われる。実行するしないは各社の自己責任。

なんでこんな無為な補助金を元売りに出すことになるのか、不思議。出すとしても、実際に燃料コストを負担せねばならず、影響の大きな事業者に対してだろう。

先週金曜日の東京原油先物価格。20222020ガソリン補助3

WTI先物の期近価格 20222020ガソリン補助4


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