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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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記録的猛暑の原因

気象庁も面子があるだろうから梅雨明け宣言の日付について追及はしないが、それを受け今日の朝刊にこんな記事があった。記事中にあったのが日経新聞の科学部(?)がまとめた表で、右に拡大図を示した。6月下旬の都心の最高気温のベスト10で今年は過去最高を記録という労作。興味深いのは、2位が80年ほど昔の1946年、6位に1894年と130年ほどの昔、そして10位がやはり80年ほど前、いずれもCO2が~というセリフなどなかった時代にも現在のような異常に暑い6月下旬が観測されていることだった。
20220628猛暑記事 20220628六月下旬

記事にはこんな記載もあった。なるほど、異常高温はジェット気流と黒潮の蛇行が原因で、両者が相俟って生じたようだ。
気象庁は早い梅雨明けの原因について、上空の偏西風が日本付近で北側に大きく蛇行した影響で、太平洋高気圧が平年より強く本州付近に張り出し、梅雨前線も北側に押し出されたためと分析。東北大大学院の杉本周作准教授(海洋物理学)は、日本の太平洋側を南に大きく蛇行して流れていた黒潮が、東海から関東の沿岸に接近することで暖かい水蒸気が陸に流れ込み、気温上昇に影響したと指摘する。

これがジェット気流の蛇行。地球規模での自然現象であれば一定であり続ける方が異常で、ある程度の周期で変化するのは当然である。
20220628ジェット気流

こちらは海流の模式図。海流も同じで一定の位置を流れ続けるわけではない。
20220628海流

その結果、定点もしくは狭い範囲で観測を続ければ下図のような周期的変化が観測されている。
20220628黒潮

いずれも地球規模の物理現象であり、ppmレベルのCO2濃度の増加の出番は全くなさそうなのは、出来のいい小学6年生以上ならわかるだろう。

2020年1月に書いた温暖化の記事からの再掲。地球規模の気候変動に対し目先の現象を虫眼鏡で見て熱く語るような愚に付き合う必要はない。

なお、データの出典は極地研究所の小林氏他による「氷床コア中の気泡空気を使って復元された過去4000年のグリーンランド温度の高い変動」という論文で、2011年に米国地球物理楽連合誌に掲載されたもの。
グリーンランド1000年

当然ながら過去4000年分の温度変化もある。現代の気温より1-3度高い時期が多数存在したことがわかる(赤丸は管理人)。これら温暖期並びに江戸時代に代表される小氷期や短期間の寒冷期と、世界史を丁寧に対照すると、「気候変動から見た世界史」なるものが書けそう。
グリーンランド4000年のみ

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