「東大王」に青山高校

TBSに「東大王」というクイズバラエティー番組があって、時々観ている。特に東大チームの鶴崎というリーダーは脳の画像処理能力が卓越しているようで、問題が画像であれ文章であれ見た瞬間に画像として認識し、ボタンを押してから考えているから凡人では勝てない。他のメンバーも知識量が膨大かつ頭の回転が速い。それでも毎回、数問ぐらい勝てることがあるのでそれが観る楽しみ。先週は絵の一部がだんだん拡大していきその絵の作者は誰か？という問題で、女の子に勝ったので「おじいちゃんすごい！」と家では大騒ぎ。答えはモンドリアンだった。

先週の予告編で、今週は「クイズ甲子園」が放映されるとあった。全国273チームの中から予選を勝ち抜いた高校10校が出演、最後に東大王と対決するというもの。


その予告の中に出場校として都立青山高等学校が含まれていたのでびっくり。この高校、わが母校である。高校と係わりがあるわけでもなく思い入れなど無いに等しいが、こんな形で母校が登場するとやはり嬉しい。夜帰ると孫も含めて家族が観戦中、青山高校はベスト４に残ってしりとり戦の最中であったがここで脱落してしまった。ちょっと残念。
TBS番組HP より　

都立青山高校、一般には無名の高校であるが、53年前に日本中に名をはせたことが一度ある。高校2年生の夏から冬にかけてのことだった。当時は学生運動の真っ盛り、夏休み中からなんだか騒がしかったが、夏休み明けだったろうか、学校が一部生徒に占拠されるか何かで機動隊が鎮圧に入り火炎瓶が飛び交った。当時は情報媒体もなくなんだかわからなかったし、政治には興味のないいわゆるノンポリ、もしくは普通の高校生だったから、詳しい経緯や事実関係も定かでない。その後、学校は休学となり、二学期の間はずっと、時折新宿中央公園内の図書館に通ってひとりで勉強した。

大学に入っても、早稲田理工学部は革マルと民青が覇権を争うような状況だった。当時の主要闘争の目的は学費値上げ阻止闘争。入学時の大学の授業料は年間12万円、国立大学は1万2千円だった。ある日、授業中に活動家が教室に入ってきて、クラス内で値上げ是か非を議論、結論を提示しろとのお願いだか要請だか命令だかわからない指示があった。まだ子供なので素直にその指示に従いクラス討議、私は経済情勢の変化もありと値上げは仕方ないんじゃない、の論旨を主張、みんな納得してわがクラスは「値上げ賛成」の決議をした。追って、全学集会で活動家から結果の報告があり、わがクラス以外は全学部「値上げ反対」だった。結果が印象的だったので、この時のことは鮮明に覚えている。ちなみに、その後も活動家からの圧力や脅迫めいたものなど何もなかった。