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2022.09/08 [Thu]
AI越え
将棋の藤井聡太王位=竜王・叡王・王将・棋聖との五冠=(20)に豊島将之九段(32)が挑戦した第63期王位戦7番勝負第5局は5、6の両日、静岡県牧之原市で指され、128手で後手の藤井王位が勝ち、4勝1敗でタイトルを防衛、3連覇を飾った。通算タイトルは最速、最年少で歴代9位の10期目を獲得した。藤井王位は初タイトルから2年1カ月、20歳1カ月で2桁の10期目に到達した。

もう誰も驚くことはなくなったであろう日曜日のニュース。藤井聡太の記事を始めて書いたのは5年間、以前から将棋の天才少年がいることは知っていたが、それが藤井聡太、こんな昔の記事も紹介した。
3月末、詰め将棋解答の速さと正確さを競う年に1度の「詰将棋解答選手権」で"事件"が起こった。今年の名人戦挑戦者や七大タイトル経験者など数多くのプロ棋士を抑え、小学6年生、12歳の藤井聡太・奨励会二段が、ただ一人全問正解で優勝したのだ。12歳での優勝はもちろん最年少記録だ。
さて今回の王位戦、印象的だったのが第4局のこの局面。手前の先手藤井が2二の銀で3三の金を取り、豊島が桂馬で取り返した場面。この勝負は藤井の次の一手から5手で豊島が投了する。次の一手を当てられたあなたは藤井と同じ頭脳構造。

いつも見ている「藤井聡太を忖度なしで応援するブログ」では、この局面における3機のAIの推挙する手は垂れ歩の歩成りを受ける3九歩打だった。

後日観たライブ中継では、解説にこうあった;ちょうど、木村九段が「☗3九歩と受けずに攻めるのは、詰めろや必至をかけようということですよ。一度は受けるでしょう。それとも、そういうことは考えない人なのかな」と話していたときに、藤井が駒台の銀に手を伸ばした。喚声が上がる控室。
藤井の差し手は☗4一銀のタダ捨て、91手目のことである。

こちらはAIの中でも一番強いと評価されている「水匠5」の思考内容。4億7000万手(ノード)まで読んだ段階でも☗3九歩が最善手との評価で、4億7000万手(ノード)はベスト10にも入っていなかった。

ところがさらに読みを深めて4億8650万手(ノード)まで読むと、いきなり☗4一銀が最善手になったのだそうだ。一手前の2二の銀で3三の金を取る段階では36分考えているのでこの時に読み切ったと思われるが、まさにAI越え。


もう誰も驚くことはなくなったであろう日曜日のニュース。藤井聡太の記事を始めて書いたのは5年間、以前から将棋の天才少年がいることは知っていたが、それが藤井聡太、こんな昔の記事も紹介した。
3月末、詰め将棋解答の速さと正確さを競う年に1度の「詰将棋解答選手権」で"事件"が起こった。今年の名人戦挑戦者や七大タイトル経験者など数多くのプロ棋士を抑え、小学6年生、12歳の藤井聡太・奨励会二段が、ただ一人全問正解で優勝したのだ。12歳での優勝はもちろん最年少記録だ。
さて今回の王位戦、印象的だったのが第4局のこの局面。手前の先手藤井が2二の銀で3三の金を取り、豊島が桂馬で取り返した場面。この勝負は藤井の次の一手から5手で豊島が投了する。次の一手を当てられたあなたは藤井と同じ頭脳構造。

いつも見ている「藤井聡太を忖度なしで応援するブログ」では、この局面における3機のAIの推挙する手は垂れ歩の歩成りを受ける3九歩打だった。

後日観たライブ中継では、解説にこうあった;ちょうど、木村九段が「☗3九歩と受けずに攻めるのは、詰めろや必至をかけようということですよ。一度は受けるでしょう。それとも、そういうことは考えない人なのかな」と話していたときに、藤井が駒台の銀に手を伸ばした。喚声が上がる控室。
藤井の差し手は☗4一銀のタダ捨て、91手目のことである。

こちらはAIの中でも一番強いと評価されている「水匠5」の思考内容。4億7000万手(ノード)まで読んだ段階でも☗3九歩が最善手との評価で、4億7000万手(ノード)はベスト10にも入っていなかった。

ところがさらに読みを深めて4億8650万手(ノード)まで読むと、いきなり☗4一銀が最善手になったのだそうだ。一手前の2二の銀で3三の金を取る段階では36分考えているのでこの時に読み切ったと思われるが、まさにAI越え。

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