Entries
2023.01/09 [Mon]
節操のない国(加筆修正版)
「節操がない」:一貫した行動基準を持たない、あるいは基準を貫こうとする意志が薄弱であるさま、貞実でないさま、などを意味する表現。 「無節操」ともいう。 「節操」は「信念を守ること」「節義を堅持すること」といった意味の語であり、「節操がない」という表現はこうした信念・節義に対する意識の低さを評した言い回しといえる。以上はネットでの検索結果。
土曜日の新聞記事、この年末年始の人出がコロナ前に較べて8割まで回復したという、どちらかと言えばめでたいニュースの雰囲気で報道されていた。合わせて、2021年のGWからのお盆と年末年始の旅客数の推移も貼られていて、2021年の年末年始から旅客数が急拡大している様が示されていた。

しかしながら、世界を俯瞰すれば日本は新型コロナの新規感染者数において世界一二を争うコロナ大国のはずであり、また国内のコロナによる死亡者も増えていると最近テレビのニュースで報道されている現状である。今に始まったことではないが、なんとも節操のない日本人の姿がありありと見えるようなので、この機に新型コロナの現状も合わせて探ってみた。
まず世界の新規感染者の現状。出典はいつもお世話になっている北海道医科大学のHP、元のデータはJH大学のデータベースである。感染者数と言っても国の人口に大きく影響されるので比較する場合は、人口でノーマライズしなければ意味がない。このページはすべてが人口100万人あたりで示してくれているので大助かり。なお数字は7日間の移動合計というややこしいものなので、相対的な値と読み替えればよい。
さて現状、足元では韓国を抜いて世界一の感染国になっていた。2020年の新型コロナパンデミック初期のアメリカのよう。日本が当時のアメリカを凌駕するとは隔世の感に涙を禁じ得ない。図に明らかなように、今や日本と韓国が、しかも他国の追随を許さないがごとき感染の2大大国なのである。

この状況、実は昨年の8月から続いていた。現在まで感染者ランキングのトップを取った4か国の7月1日からの新規感染者数の推移が下図。日本は常に韓国の後塵を拝していたが、12月末についに一位となった。新聞の一面トップになりそうな出来事だが、日経新聞やNHKにニュースでこの現状を報じたニュースを見たことが無い。他紙や民放各社のテレビはどうだったのだろう。

下図に日本の2020年2月からの感染者数の推移と、緊急事態宣言のなされた期間を示した。予想されるように、感染者が極めて少ない時期に出されていた緊急事態宣言は、デルタ株の流行により日本もコロナ先進国の仲間入りした2021年の夏以降世界一になった今もぴたりと出されなくなった。
図には合わせて、冒頭の記事の旅客数の推移を重ね合わせた。2020年4月の最初の緊急事態宣言は新型コロナ感染症の実態が不透明なだったので為政者としては発令するのは妥当だったろう。しかし5月もしくは6月に以降はコロナの実態がはっきりと見えてきた。それにもかかわらず、当時のテレビ新聞は虫眼鏡で見るような日々どこそこで感染者が何人増えた、というよう報道の域といわゆる「専門家」の危機感を煽るだけの報道の域を出ていなかった。一方ブログ記事では多数の様々な視点からの実態について記してきた。
国民の情報レベルもしくは世論は新聞テレビから流される情報に依存する。2021年に入り3回も緊急事態宣言が出されたのは、政府、各自治体の長としても、虫眼鏡的には感染者の”急増”、しかも最初より感染者が増加となれば緊急事態宣言を出さざるを得なかったのだろう。もしくは不要と分かっていても、国民の多数派の情報レベルに迎合して発出したのかもしれない、さもないと次回の選挙で落選するから。
その後の経緯を辿ると、2022年のデルタ株の流行で新型感染者が激増したが緊急事態宣言は出されなくなり、人出は増え続けた。そしてオミクロン株の流行による緊急事態宣言時の10倍近い感染者が確認されているにもかかわらず行動制限撤廃とか。政策に、そして国民の大多数の行動に、論理も整合性も節操もたぶん知性さえも感じられないのが日本の実態。

オミクロン株は死亡率が低いから問題ないという妄言もあるようだが、緊急事態宣言期より死亡率はデルタ株の時から倍増では済まないほど増加しているしてる。

誤解のないように書いておくが、だから緊急事態宣言や行動制限、基本的感染防止策を強化しろ、と主張しているわけではない。むしろ新型コロナのの実態を鑑みれば、初回はともかくとして6月以降は緊急事態宣言や行動制限、基本的感染防止策など不要だった。感染者数が問題にならないほど少ない時期に大騒ぎをして、大騒ぎをすべき時期になかったことにするという政府、地方自治体、そして国民の節操のない狂気の世界に、同じ日本人としてあきれるばかりという実態を明示するのが本論である。
ちなみに後出しじゃんけんで述べているのでなく、2020年、2021年の数多の新型コロナ関連記事で騒ぐほどのことではないことについては多々書き記してきた。私生活においても、なにかの法律違反ではなく自粛要請要請であり、要請が妥当なものではないので、外的制限があれば別だがいつものように普通に過ごしてきた。その証拠、下図は先日まとめた2020年21年そして22年の山荘に出かけた日(ピンク)で、ほとんど変わらない。狂気の世界に同居する気はなかったから。

土曜日の新聞記事、この年末年始の人出がコロナ前に較べて8割まで回復したという、どちらかと言えばめでたいニュースの雰囲気で報道されていた。合わせて、2021年のGWからのお盆と年末年始の旅客数の推移も貼られていて、2021年の年末年始から旅客数が急拡大している様が示されていた。

しかしながら、世界を俯瞰すれば日本は新型コロナの新規感染者数において世界一二を争うコロナ大国のはずであり、また国内のコロナによる死亡者も増えていると最近テレビのニュースで報道されている現状である。今に始まったことではないが、なんとも節操のない日本人の姿がありありと見えるようなので、この機に新型コロナの現状も合わせて探ってみた。
まず世界の新規感染者の現状。出典はいつもお世話になっている北海道医科大学のHP、元のデータはJH大学のデータベースである。感染者数と言っても国の人口に大きく影響されるので比較する場合は、人口でノーマライズしなければ意味がない。このページはすべてが人口100万人あたりで示してくれているので大助かり。なお数字は7日間の移動合計というややこしいものなので、相対的な値と読み替えればよい。
さて現状、足元では韓国を抜いて世界一の感染国になっていた。2020年の新型コロナパンデミック初期のアメリカのよう。日本が当時のアメリカを凌駕するとは隔世の感に涙を禁じ得ない。図に明らかなように、今や日本と韓国が、しかも他国の追随を許さないがごとき感染の2大大国なのである。

この状況、実は昨年の8月から続いていた。現在まで感染者ランキングのトップを取った4か国の7月1日からの新規感染者数の推移が下図。日本は常に韓国の後塵を拝していたが、12月末についに一位となった。新聞の一面トップになりそうな出来事だが、日経新聞やNHKにニュースでこの現状を報じたニュースを見たことが無い。他紙や民放各社のテレビはどうだったのだろう。

下図に日本の2020年2月からの感染者数の推移と、緊急事態宣言のなされた期間を示した。予想されるように、感染者が極めて少ない時期に出されていた緊急事態宣言は、デルタ株の流行により日本もコロナ先進国の仲間入りした2021年の夏以降世界一になった今もぴたりと出されなくなった。
図には合わせて、冒頭の記事の旅客数の推移を重ね合わせた。2020年4月の最初の緊急事態宣言は新型コロナ感染症の実態が不透明なだったので為政者としては発令するのは妥当だったろう。しかし5月もしくは6月に以降はコロナの実態がはっきりと見えてきた。それにもかかわらず、当時のテレビ新聞は虫眼鏡で見るような日々どこそこで感染者が何人増えた、というよう報道の域といわゆる「専門家」の危機感を煽るだけの報道の域を出ていなかった。一方ブログ記事では多数の様々な視点からの実態について記してきた。
国民の情報レベルもしくは世論は新聞テレビから流される情報に依存する。2021年に入り3回も緊急事態宣言が出されたのは、政府、各自治体の長としても、虫眼鏡的には感染者の”急増”、しかも最初より感染者が増加となれば緊急事態宣言を出さざるを得なかったのだろう。もしくは不要と分かっていても、国民の多数派の情報レベルに迎合して発出したのかもしれない、さもないと次回の選挙で落選するから。
その後の経緯を辿ると、2022年のデルタ株の流行で新型感染者が激増したが緊急事態宣言は出されなくなり、人出は増え続けた。そしてオミクロン株の流行による緊急事態宣言時の10倍近い感染者が確認されているにもかかわらず行動制限撤廃とか。政策に、そして国民の大多数の行動に、論理も整合性も節操もたぶん知性さえも感じられないのが日本の実態。

オミクロン株は死亡率が低いから問題ないという妄言もあるようだが、緊急事態宣言期より死亡率はデルタ株の時から倍増では済まないほど増加しているしてる。

誤解のないように書いておくが、だから緊急事態宣言や行動制限、基本的感染防止策を強化しろ、と主張しているわけではない。むしろ新型コロナのの実態を鑑みれば、初回はともかくとして6月以降は緊急事態宣言や行動制限、基本的感染防止策など不要だった。感染者数が問題にならないほど少ない時期に大騒ぎをして、大騒ぎをすべき時期になかったことにするという政府、地方自治体、そして国民の節操のない狂気の世界に、同じ日本人としてあきれるばかりという実態を明示するのが本論である。
ちなみに後出しじゃんけんで述べているのでなく、2020年、2021年の数多の新型コロナ関連記事で騒ぐほどのことではないことについては多々書き記してきた。私生活においても、なにかの法律違反ではなく自粛要請要請であり、要請が妥当なものではないので、外的制限があれば別だがいつものように普通に過ごしてきた。その証拠、下図は先日まとめた2020年21年そして22年の山荘に出かけた日(ピンク)で、ほとんど変わらない。狂気の世界に同居する気はなかったから。



- 関連記事
-
- さんまの漁獲量
- 新型コロナウイルス:基本的感染防止策(完成版)
- 節操のない国(加筆修正版)
- 2022年末決算
- 日銀、0.25%の利上げ容認の意味
スポンサーサイト
*Comment
Comment_form