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新型コロナウイルス:基本的感染防止策(完成版)

2020年5月ごろにはCOVID-19、すなわち新型コロナウイルス感染症についての基本的な情報はほとんどわかっていた、もしくは現在と変わらない。前回、「2020年、2021年の数多の新型コロナ関連記事で騒ぐほどのことではないことについては多々書き記してきた」と書いた。今日の記事を書くにあたり、それらの過去記事を読み返し、参照しようと思ったのだがあまりにテーマが多岐にわたりかつ量的に膨大なのであきらめた。大雑把ではあるがそれに代えて要点を記してみる。

・COVID-19はウイルスによる感染症(ウイルスは極めて小さいのがポイント)
・新型コロナウイルスは肺胞の細胞に取りつき、そこで増殖、肺胞細胞を破壊する

以上から次のことがわかる。
・普通のマスクで呼気による新型コロナウイルスの肺への侵入を防ぐことはできない
・ウイルスは肺に寄宿するので感染者が生きていて呼吸している限り、ウイルスは拡散される(昨年秋に国立感染症研究所がようやく感染はマイクロ飛沫によるもの{=空気感染}と認めた)
  ・感染者の咳やくしゃみにより一瞬のウイルス放出量は増加するが、一呼吸分であるので感染拡大の主因にはなりえない
  ・アクリル板やフェイスシールドなど邪魔なだけの無用の飾り
  ・呼吸している限りおしゃべりも無関係
  ・経口感染ではない。すなわち手指や器物のアルコール消毒は単なる儀式
・感染の要件は高濃度のウイルス環境下でのある程度の長時間の被曝
  ・感染者との長時間の三密状態が感染の主要因(家庭や療養施設)
  ・外気下での感染はありえない
  ・可能性として感染者のいる屋内(社内、飲食店、車内)で長時間過ごせば感染の可能性はある

また世界各国の感染状況の推移を俯瞰すると感染率は国。もしくは民族によって大きく異なる。このことは、感染防止策を越えた、何か大きな感染を拡大もしくは防止するメカニズムが働いていることを示唆している。
・日本人の感染率は欧米先進国に較べ異常なほど低かった。よって、
  ・日本では見ず知らずの感染者と短時間にせよ接触する確率は宝くじの高額当選する確率より低かった(比喩です)
・一方欧米では多くの国で感染率が高かった
・またアフリカでは南アフリカを除き、北アフリカでは少々高かったものの大多数の国では日本同様に低かった

とりあえずの2020年、2021年の状況認識はこれでよい。

以下、目に留まった参考文献を少し載せておく。
・2020年6月8日:ウイルスとマスクの話 →こちら
・2022年4月27日:空気感染の話 →こちら

以上は本論に入る前の簡単な復習。今回、日本と欧米先進国、並びにアフリカの2020年2月から現在までの感染者推移を並べてみた。

最初に日本の経緯について再確認する。下図は新型コロナウイルス感染のクラスターとなったクルーズ船の入港した2020年2月から翌年の2021年12月末までの感染者数の推移に対して、たぶん世界中で一番キチキチとした感染防止策、マスクとかアルコール消毒、外出や飲食店の営業自粛等々の国内の実行レベルを模式的に重ね合わせたもの(青線)である。人によってイメージは多様であろうが、時間と共に単調に増加した点で異論はないはずだ。
20230112感染対策イメージ1

この二つの曲線は、証明はしないが統計的に正の相関、すなわち基本的感染防止対策が広範に実行されるにつれ感染者は増える、ということを意味している。ただし、医学的にはありそうもなくただの偶然。しかし、この事実は感染防止対策が感染防止に対し機能していない、もしくは前段に記したコロナウイルスの性状から推察された考察が正しいことの証明にもなっている。

感染防止対策が機能していないもっと明確な証明が、感染者発生の波にある。感染防止対策レベルが一定以上に増加している状態で、もし何らかの効果があるなら感染者の急増急減は物理的に生じ得ない。

続いて2020年2月から直近まで通しで見て見る。状況は変わらないどころか、オミクロン株では桁違いの感染者増が観測されている。これだけ長期間基本的感染防止策が徹底されている中、それに効果があるならこのような事態は生じない。COVID-19の流行には、感染防止策を嘲笑うかのような別の強力な感染と自然消滅のメカニズムがあると見るべきだろう。

なお足元の流行のピークが昨年の夏よりも低く、かつ感染拡大の形状も不自然である。これは、以前に較べて保健所が把握していない、言い換えると病院に行かない患者が増えているためであろう。かく言う我が家も今年三月に家族6人全員が感染したが、病院へ行ったのは4人だけで2人は隠れ感染者。

20230112感染対策イメージ2

その傍証となるのが死亡者の推移。現在に死亡者は過去最高、現在のウイルスが去年の株より危険、という解釈も可能だがたぶん違うはずで、単に感染者が実際にははるかに多いと思われる(詳細略)。
20230109日本死者推移ppt

次に世界を俯瞰する。2020年のコロナ感染者の主役はアメリカと西欧諸国。それら諸国を北アメリカと西ヨーロッパとしてくくり、日本と較べてみる。日本の2021年夏のデルタ株流行までは日本は蚊帳の外。ゆえに日本人にワクチン接種は不要としてワクチン騒ぎを遠くから眺めているだけだったが、西欧並みの感染者となった流行を見てワクチンを二回接種した。感染防止に対しては効果が薄くても、別のメカニズムで重症化を防いでくれるので。

その時のブログにこう記している;以前のコロナウイルスに対して日本人は明らかに自然の抗体を保有していたが、デルタ株に対してはその抗体が無効であることが明瞭だった。このころから新型コロナウイルスの性質が変わり始めたようだ。2022年夏のオミクロン株の登場となって、世界の感染状況は一変した(緑の太線)。アメリカの感染者が激減し、西欧でも減少、代えて韓国と日本でなぜか爆発的な流行を見せている。くどいようだがマスクを外すことなく世界一の基本的感染防止対策を取り続けているにも関わらず、だ。

ウイルスは構造が単純なだけに、変異体は容易に発生する。世界の感染状況を時間的空間的に俯瞰すると、変異体によって人種差に起因する自然免疫の差が流行時の感染状況を決定すると考えることが少なくとも疫学的には妥当と思われる。基本的感染防止対策は、当初から分かっていたとはいえ価値がない。日本では感染防止策のために何千万人が理不尽な損失を被ったことか・・・。
20230109世界感染者推移2a

最後に人種差による自然免疫差の傍証。2020年から南アフリカや北アフリカを除き、アフリカでは異様に感染者が少ないことを記してきた。改めて最新の資料でその実態を示す。下図は日本と、西アフリカ、中央アフリカ、東アフリカ諸国の平均を重ね合わせたものである。一瞥してわかる通り、というかほとんど0にへばりついているのがこれらのエリアの国々の感染者である。アフリカ諸国をバカにしているわけではないが、日本に較べ生活環境や衛生状態、結構意識は劣悪とは言わないまでも未熟であろう。少なくとも国民の大多数がしている姿は想像しがたい。

この事実は、アフリカの人々が他の世界の国々の人々とは異なる強い自然免疫を持っていると考えることが自然だろう。
20230109アフリカ感染者推移

これらの国は発展途上国なので医療システムも未発達なのでデータがないだけ、と思われる方も多いが、実はアフリカ、結構近代化している。下図は上図を50倍に拡大したもの。上図では縦軸の最小目盛りは2000だが下図は50。フラクタルのように日々のデータはきちんと取得計上されている。
20230109アフリカ感染者推移2




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