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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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東京書籍の地図教科書におけるバカの三乗

このニュース、毎月月刊誌の校正に長年携わり昨年までは句誌の制作編集を行っていたこともあって、校正作業の実態についてはかなり親しい。校正ミスはいくら気を使っていても稀に発生するもので校正者を責めるのは酷なものだが、1200ヶ所とは尋常じゃないねとは他人事として思っていた。

訂正内容の内訳は、地名や位置の誤りが約50カ所、地図と索引での表記の食い違いなどが約600カ所、索引での表記ミスが約400カ所、社会情勢の変化による地名変更などの未反映が約150カ所あった。
日経新聞の記事 20230219地図帳

今日、ジムでお風呂から上がるとラウンジのテレビがたまたまこの件を報じていた。テレビだからビジュアルに校正ミスの例を画像を使って見せていたが、日経新聞の記事とは別に「距里(距離)」とかカンボジアの首都として「ブノンペン(プノンペン)」とか、目を疑うような入力ミスというか小学生でも間違わないような間違いがずらずら並んでいたので驚いた。

東京書籍によると、地図専門の編集プロダクションに制作を委託していたそうで、大量の訂正について「(中略)新型コロナウイルスの影響で双方の担当者が在宅勤務となり校閲が十分に行えなかった」と釈明したという。

校正作業の前には原稿の作成作業があるわけで、編集プロダクションの制作もしくは入力担当者加えて校正担当者の知的レベルが相当低かったという不幸がある。

また東京書籍も似たようなレベルかと思わせるのがその言い訳。校正作業は原稿と校正者との対話のようなもの。会社で机に向かって作業しようと在宅で作業しようとやることは同じで、在宅勤務だから校閲が十分できなかったということは絶対にない。双方が出来上がった原稿を見もしなかっただけというのが実態と思われる。在宅勤務だから、というのは仕事をしなくてもしたことになっていたわけだから、これは従業員の質の問題。会社の体質とも言えそう。それが言い訳に表れている。

また興味深い記述が記事にあった。
この地図は20年4月に文科省に検定を申請し21年3月に合格した。その際に文科省側から約20カ所の誤りを指摘されて修正していたが、今回発覚した部分は見過ごされたことになる

▼教科書検定 教科書会社が編集した原稿段階の教科書を文部科学省が審査する制度。学識経験者らによる教科書検定審議会が(1)学習指導要領に則しているか(2)範囲や表現は適切か――などをチェックする。

学識経験者らによる教科書検定審議会は東京書籍の提出した原稿を見ている。地図と索引での表記の食い違いなどの約600カ所や索引での表記ミスが約400カ所は見過ごしても仕方ないが、地名や位置の誤りの約50カ所と地名変更などの未反映の内約150カは見落としていたことになる。教科書検定審議会はの委員は30名、いかに「学識経験者ら」が無責任で役に立たないかがよくわかる。私も政府系の組織の理事を務めたことがあるが、人数の多いxxxx会の会議の実態は似たようなもの。

今回教科書検定審議会の実態をもって、形づくりの政府系のxxxx会がいかに役に立たないかを社会に示していただいた学識経験者らのリストがこちら。文部省のHPより。
20230219検定審議会

今回のこの事件(?)、奇しくも編集プロダクション、東京書籍、文部省傘下の教科書検定審議会のバカの三乗を晒しだす結果であった。この国はもう救いがたい状況にあるのだと改めて思う。
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