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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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原発処理水を巡る犯罪(2)

先日書いた記事、「原発処理水を巡る犯罪」(→こちら)の続き。

日経新聞の解説記事から。日本で大騒ぎするならカナダ、中国、韓国、ヨーロッパに対してもっと前に大騒ぎしろよ、という記事とでーた。
そもそも世界の原発は平時でもトリチウムを放出している。経済産業省によると、福島第1原発の処理水放出に伴うトリチウムの放出予定量は年間22兆ベクレル未満だ。事故前は2.2兆ベクレルだった。中国の陽江原発は112兆ベクレル、韓国の月城原発は71兆ベクレルを水中に放出した。
202307処理水・世界の実態

兆ベクレルというとずいぶんと巨大な量に見えるだろう。では大騒ぎする人たちは、兆ベクレルとはにどのぐらいの量になるのか認識しているのだろうか?

ベクレルとは、放射能の強さを表す単位でありそれは1秒間に崩壊する原子核の数で表される。では水1グラムにいくつの原子核があるかご存じだろうか?

化学では定量的に考えるときにモルという単位を使う。どんな分子も1モルには約6X10の23乗個、言い換えると60X1兆X1兆個、の分子があり、水の場合は1モルが18グラム。しかも水の場合は原子核が18個ある。年間22兆ベクレルというのは1兆分の1グラムの水が3秒間に崩壊して発生する電子の個数ぐらい。

ではトリチウムとは何か?トリチウムは質量数が3である水素の同位体、すなわち陽子1つと中性子2つから構成される核種であり、半減期12.32年で3Heへとβ崩壊する放射性同位体である。性質は水素と同じで酸素と結合して水として存在する。原子炉だけでなく自然界にも広く存在する。

ベータ崩壊とは?原子核の放射性崩壊の一種で放射線としてベータ線(電子)と反電子ニュートリノとを放出する。

ではベータ線はどの程度危険なのか?復興庁が資料を公開しているので拝借。
20230720トリチウムの放射線2
解説文は以下の通り。
・トリチウムから発生する放射線のエネルギーは非常に弱く、空気中を5mmしか進むことが出来ません。皮膚も通過できないため、外部被ばくによる人体への影響はありません。また、体内に入っても水と一緒に最終的に排出されるため、体内で蓄積・濃縮されることはありません。
・これまでの動物実験や疫学研究から、「トリチウムが他の放射性物質と比べて、特別に生体影響が大きい」という事実は認められていません。


ついでに改めて希釈の話。浴槽に水をたっぷり入れ、例えばコカ・コーラを一滴垂らしても一瞬にして拡散し、1分後にサンプルを採取分析してもコカ・コーラの検出は容易ではないだろう。処理水放出の場合、それが海という巨大な浴槽でありかつ海流があるので、希釈などしなくてもある瞬間の処理水は放出された1時間後には検出不能か無意味なぐらいに希釈される。これは2年前に書いた記事の主旨。

要するに処理水放出問題、風評被害と美化されているが、最初から問題がないことを一部の報道機関が問題を捏造することにより生じた犯罪なのである。

責任はそれを鵜吞みにした少なからぬ国民にある。政治家も、と言いたいが選挙というシステムがあるといくら狂気であっても政治家は国民の多数派に抵抗することはできない。落選してただの人になってしまうから。では国民がバカだから、というのも可哀そう。国民を洗脳した一部報道機関こそ罰せられるべきだろう。

ではどうしてこれほど自明な科学的根拠がありながら、多くの国民は洗脳されてしまうのか?

その答えを2022年6月に「脳の自然な機能」というタイトルで記事を書いたので一部を引用、再掲する→こちら

ある新聞の記事でタイトルは「福島原発の処理水処分」、内容からみてどういう系統の新聞かわかるだろう。

経産省の試算では、保管されている全量を1年間で放出すると仮定した場合、トリチウムによる被ばくは自然界の放射線による被ばくの1000分の1以下だという。だが、この問題の受け止め方は一様でない。理屈ばかりを振りかざして処分を急げば、新たな風評被害を生むだけだ。


最初の一文は、真偽には触れていないが、ある科学的真実を引用したもの。結びの一文は、やはり真偽にはふれず、「理屈ばかりを振りかざして」という根拠なきレッテルをまず貼り、それを根拠として「処分を急げば、新たな風評被害を生む」と結論付けている。ボーッと生きている脳にとって、最初の文に対しては拒否反応を起こして書かれている意味を理解することはできないが、最後の文はわかりやすい。

見事なまでに巧妙にして狡猾なレトリックである。

以前書いたある新聞の表現とその意味するところをまとめたものを再掲しておく。新聞記事にこのようなフレイズが現れるたら、その新聞は読者を洗脳しようとしていると思ってよい。

・「議論が尽くされていない」:        自分たち好みの結論が出ていないという意味
・「国民の合意が得られていない」:     自分たちの意見が採用されていないという意味
・「異論が噴出している」:           自分たちが反対しているという意味
・「政府は何もやっていない」:         自分たち好みの行動を取っていないという意味
・「内外に様々な波紋を呼んでいる」:    自分たちとその仲間が騒いでいるという意味
・「心無い中傷」:                自分たちが反論できない批判という意味
・「皆さんにはもっと真剣に考えてほしい」:アンケートで自分達に不利な結果が出てしまいましたという意味
・「アジア諸国」 「他国」:            中国、韓国および北朝鮮の事、それ以外の多くのアジア国は含まれない




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