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2023.08/24 [Thu]
大麻の味
昨日の社会面から。「警視庁は22日、他の部員も大麻などを所持した疑いがあるとして、大麻取締法違反容疑などで東京都中野区にある学生寮を家宅捜索した」。

このニュース、8月初めに大きく報道された警視庁が大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで日本大アメリカンフットボール部の寮を家宅捜索した事件の続き。その時、記事を書こうと思ったがやめた。またニュースになっていたので、これも何かの縁ということで書き記しておく。ちなみに、日本で暮らしている以上日本の法律に拘束されるので、彼らを法的に擁護するつもりはないので念のため。
なお、「大麻取締法」は昭和二十三年に公布された法律で、ざっと見た感じでは「大麻取扱者」に関する細則のようである。とはいえ、大麻取扱者以外が大麻を所持、栽培、譲り受け、譲り渡し、研究のために使用することはできないと明記されている。一方、対象が「大麻取扱者」だったためか、大麻の吸引という言葉は法に現れず、よって吸引による罰則の関する直接的な規定はない。だから新聞記事をよく読めばわかるが、摘発や逮捕は「所持」に関することだけである。

さて日本の大麻に関する摘発状況は、右上の記事によるとこんな感じ。5500人が多いのか少ないのか分からないが、7割が20代というのは味わい深い数字。
厚生労働省麻薬取締部などによる2022年の大麻事件の摘発者数が5546人(前年比4.09%減)だったことが8日、同省の薬物情勢統計で分かった。過去最多だった前年から減少したものの依然高止まりとなっており、摘発者のうち30歳未満の割合は69.2%と過去最多を更新した。
40年以上も昔、入社して二三年目の時にアメリカのテキサス州でのセミナーに参加させてもらった。セミナーを主催した某社近くのモーテルのプールサイドの記憶があるから週末を挟んだ二週間弱の滞在だったのだろう。その間セミナーに参加していた同年配のある大手石油会社のアメリカ人二人と親しくなった。ある晩、彼らの部屋に行くと、「マリファナ(=大麻)をやったことがあるか?」と聞かれた。「ない」と答えると、彼はタバコの紙ような材質の5センチぐらいの紙を取り出し、目の前でマリファナを巻いていった。タバコよりずっと細く、渡されたので煙草のように吸ったが何も感じない。
タバコと違いふかすのではなく、空気と一緒に肺の奥深くまで吸い込むのだと言って吸い方を実演してくれた。やってみると何か劇的なことが起こるわけではないが、聴覚がふだんと異なるような気がしてきた。「calm(靜か)だろ」と彼は言った。部屋に音楽は流れていなかったが、確かに聴覚が研ぎ澄まされるような感覚であった。
1970年代、たぶん60年代から音楽とマリファナは相性が良く、多くのミュージシャンや聴衆がマリファナを吸っていた。その時、ミュージシャンにマリファナ愛好家が多い理由がわかった。今回、マリファナの効果を検索すると大麻を吸うと音楽の聴こえ方はどう変わるについての解説があった。とてもガッテン。
・音楽のそれぞれの音がクリアに聴こえる
・繊細な部分まで敏感にキャッチできる
・ひとつひとつの音が冴え渡る
最近、皮肉なことに「ドイツ政府、娯楽目的の大麻利用認める法案を閣議決定」なるニュースがロイターから流された。ドイツ保健省によると、ドイツでは18─25歳の成人のうち、少なくとも一度は大麻を使ったことがある人の割合が2021年には25%と、10年前からほぼ倍増したそうだ。
[ベルリン 16日 ロイター] - ドイツ政府は16日、娯楽目的の大麻(マリフアナ)の利用と栽培を認める法案を閣議決定した。法案は大麻に関して欧州で最も自由度の高い内容となっており、世界各地で進む大麻合法化の流れに拍車が掛かりそうだ。
改めて書くが、だから日本でも合法化しろと主張しているのではなく、こういう話題が最近あったという事実の記載。ついでに世界の現状をウィキペディアから抜粋しておく。
嗜好・医療目的の大麻が合法な国としてはカナダ、ウルグアイがある。また国により州など一部の区域で、嗜好目的の非犯罪化もしくは医療目的で合法化している国としては、アメリカ合衆国、ポルトガル、イスラエル、ベルギー、オーストリア、オランダ、イギリス、スペイン、フィンランド、ドイツ、韓国などが挙げられる。
同じくウィキペディアにはこんな箱記事がある。薬物の相対的な有害性に関する論文の紹介で、2007年に医学雑誌『ランセット』に掲載された。大麻は、タバコやアルコールといった、より有害性が強い薬物のグループ(オレンジ)には属していない。
「依存性」や「身体的な有害性」の詳細が分からないのでどの程度の信頼性があるのか判断できないが、医学雑誌に掲載される以上は査読を受けて医学的信ぴょう性が認められた論文であろう。またタバコ、アルコール、大麻を知っている個人的な経験からすると、この図の相対的な位置づけは「もっともかな」、と思う。タバコは依存性が高いことは身に染みているし、アルコールの身体的有害性は、酒が弱いので実感は少ないものの実例はたくさん知っている。大麻に関しては1回だけだからかもしれないが、身体的有害性もまた吸ってみたいという依存性も全くなかった。
誤解が無いように書くが、だから大麻は安全と言っているのではなく事実の紹介。現行法がある以上法は遵守されねばならないので念のため。
Wikipedia より

このニュース、8月初めに大きく報道された警視庁が大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで日本大アメリカンフットボール部の寮を家宅捜索した事件の続き。その時、記事を書こうと思ったがやめた。またニュースになっていたので、これも何かの縁ということで書き記しておく。ちなみに、日本で暮らしている以上日本の法律に拘束されるので、彼らを法的に擁護するつもりはないので念のため。
なお、「大麻取締法」は昭和二十三年に公布された法律で、ざっと見た感じでは「大麻取扱者」に関する細則のようである。とはいえ、大麻取扱者以外が大麻を所持、栽培、譲り受け、譲り渡し、研究のために使用することはできないと明記されている。一方、対象が「大麻取扱者」だったためか、大麻の吸引という言葉は法に現れず、よって吸引による罰則の関する直接的な規定はない。だから新聞記事をよく読めばわかるが、摘発や逮捕は「所持」に関することだけである。


さて日本の大麻に関する摘発状況は、右上の記事によるとこんな感じ。5500人が多いのか少ないのか分からないが、7割が20代というのは味わい深い数字。
厚生労働省麻薬取締部などによる2022年の大麻事件の摘発者数が5546人(前年比4.09%減)だったことが8日、同省の薬物情勢統計で分かった。過去最多だった前年から減少したものの依然高止まりとなっており、摘発者のうち30歳未満の割合は69.2%と過去最多を更新した。
40年以上も昔、入社して二三年目の時にアメリカのテキサス州でのセミナーに参加させてもらった。セミナーを主催した某社近くのモーテルのプールサイドの記憶があるから週末を挟んだ二週間弱の滞在だったのだろう。その間セミナーに参加していた同年配のある大手石油会社のアメリカ人二人と親しくなった。ある晩、彼らの部屋に行くと、「マリファナ(=大麻)をやったことがあるか?」と聞かれた。「ない」と答えると、彼はタバコの紙ような材質の5センチぐらいの紙を取り出し、目の前でマリファナを巻いていった。タバコよりずっと細く、渡されたので煙草のように吸ったが何も感じない。
タバコと違いふかすのではなく、空気と一緒に肺の奥深くまで吸い込むのだと言って吸い方を実演してくれた。やってみると何か劇的なことが起こるわけではないが、聴覚がふだんと異なるような気がしてきた。「calm(靜か)だろ」と彼は言った。部屋に音楽は流れていなかったが、確かに聴覚が研ぎ澄まされるような感覚であった。
1970年代、たぶん60年代から音楽とマリファナは相性が良く、多くのミュージシャンや聴衆がマリファナを吸っていた。その時、ミュージシャンにマリファナ愛好家が多い理由がわかった。今回、マリファナの効果を検索すると大麻を吸うと音楽の聴こえ方はどう変わるについての解説があった。とてもガッテン。
・音楽のそれぞれの音がクリアに聴こえる
・繊細な部分まで敏感にキャッチできる
・ひとつひとつの音が冴え渡る
最近、皮肉なことに「ドイツ政府、娯楽目的の大麻利用認める法案を閣議決定」なるニュースがロイターから流された。ドイツ保健省によると、ドイツでは18─25歳の成人のうち、少なくとも一度は大麻を使ったことがある人の割合が2021年には25%と、10年前からほぼ倍増したそうだ。
[ベルリン 16日 ロイター] - ドイツ政府は16日、娯楽目的の大麻(マリフアナ)の利用と栽培を認める法案を閣議決定した。法案は大麻に関して欧州で最も自由度の高い内容となっており、世界各地で進む大麻合法化の流れに拍車が掛かりそうだ。
改めて書くが、だから日本でも合法化しろと主張しているのではなく、こういう話題が最近あったという事実の記載。ついでに世界の現状をウィキペディアから抜粋しておく。
嗜好・医療目的の大麻が合法な国としてはカナダ、ウルグアイがある。また国により州など一部の区域で、嗜好目的の非犯罪化もしくは医療目的で合法化している国としては、アメリカ合衆国、ポルトガル、イスラエル、ベルギー、オーストリア、オランダ、イギリス、スペイン、フィンランド、ドイツ、韓国などが挙げられる。
同じくウィキペディアにはこんな箱記事がある。薬物の相対的な有害性に関する論文の紹介で、2007年に医学雑誌『ランセット』に掲載された。大麻は、タバコやアルコールといった、より有害性が強い薬物のグループ(オレンジ)には属していない。
「依存性」や「身体的な有害性」の詳細が分からないのでどの程度の信頼性があるのか判断できないが、医学雑誌に掲載される以上は査読を受けて医学的信ぴょう性が認められた論文であろう。またタバコ、アルコール、大麻を知っている個人的な経験からすると、この図の相対的な位置づけは「もっともかな」、と思う。タバコは依存性が高いことは身に染みているし、アルコールの身体的有害性は、酒が弱いので実感は少ないものの実例はたくさん知っている。大麻に関しては1回だけだからかもしれないが、身体的有害性もまた吸ってみたいという依存性も全くなかった。
誤解が無いように書くが、だから大麻は安全と言っているのではなく事実の紹介。現行法がある以上法は遵守されねばならないので念のため。
Wikipedia より

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