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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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村上春樹と浦上玉堂

昨日の花小金井‐青梅間のバスで読み始めた村上春樹の最新作「街とその不確かな壁」、小説は『きみがぼくにその街を教えてくれた。』の一行から始まる。読み進むと、まるで1980年代の村上春樹の世界そのままの文体で、かつモチーフも「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を彷彿とさせるイメージの世界が展開されていった。「海辺のカフカ」を最後に村上春樹の新作を読む気が無くなっていたが、昔の村上春樹に還ったような作品だったので喜ばしく、長時間のバスだったにもかかわらず眠くなることも飽きることもなく青梅に着いた。

今日のブログを書くにあたり、確か今年の春にこの本を購入した記事を書いたよなと思い検索→こちら

4カ月以上も前のことなので何を書いたか全く覚えていなかったが、そこには本作に対する書評の引用がコピペされたいた。
6年ぶりの長編小説だが、それ以上に43年ぶりという前置きが必要だろう。デビューから間もない1980年に「文學界」に発表した「街と、その不確かな壁」を、著者は未熟な失敗作としてずっと封印してきた。85年に『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の「世界の終り」のパートに組み直していったん完成を見たはずだったが、心残りはその後もあったらしい。原点に戻って初刊行された本書は、面目を一新しつつ、作家生活の総決算というべき役割をも見事に果たしている。

この書評の内容を忘れていたが、なるほどそうであれば1980年代の若々しい時代の村上春樹の印象を抱いたのは当然だった。しかも原作は『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の原作のような作品、このブログのタイトルの「風の行方とハードボイルド・ワンダーランド」はここから命名したものなので、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』には当然親しい。

なお、上記の書評には「原点に戻って初刊行された本書」とあって1980年の作品の刊行のようにも読めるが、その時の作品は原稿用紙150枚程度のもの、この本は655ページにわたる大作で、「根っこから書き直」した新作であるので念のため。

青梅から都バスで「玉堂美術館」へ。この「玉堂」とは川合玉堂のこと。川合玉堂の絵には全く感じるところがなかったので、「玉堂美術館」へ行きたかった訳ではなく単に路線バスの最果の駅が「玉堂美術館」だっただけ。本人の意思ではないのだが、美術館名が玉堂といえばオレ、みたいな思いあがった感もあって嫌と昔から思っていた。ただせっかく来たのだから500円の入館料を払って中に入った。館内には二つの小さな展示室と復元された晩年の画質、そして龍安寺のような石庭あるだけ。10分ほどで一回り、私にとっては金返せ系の美術館。

「玉堂美術館」は多摩川の渓流沿いにいい雰囲気で建てられている。
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立派な入口 20230826-23.jpg

十五歳の時の絵 20230826-24.jpg

「玉堂」には二人の画家がいて、もう一人は浦上玉堂。こちらが私のお気に入りで、薄いけれど個人画集を購入したほど。玉堂といわれると、「どっちの?」と確認してしまう。3年前にその経緯もふくめ、その名も「浦上玉堂」というタイトルの下に熱く語っているのでご参照のほど→こちら

彼の最大の傑作が「凍雲篩雪図」(国宝!)、今回、前回のブログでも触れた、書斎に飾った「凍雲篩雪図」を後ろにして幸せそうな川端康成の写真の画像を検索したが見つからなかった。凍雲篩雪図と言えば、所蔵していた川端康成の芸術を見る眼や、絵の入手をめぐる逸話などさまざまな観点から語られるほど美術ファンには有名な作品。

その代わりに、川端康成が「凍雲篩雪図」を購入した際の箱の画像を見つけた。箱には、この絵を手に入れた直後に自分で書き印を押した絵のタイトルが貼り付けられている。川端康成、字はあまり上手とは言えないようだがよほど嬉しかったのだろう。
20230827凍雲篩雪図箱1 20230827凍雲篩雪図箱2 (2)




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