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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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円ドルの現状

久しぶりに金融経済の話、2月に入ってやたらと目に付いた。思えばブログをき始めてからだから10年以上になるが、これまで金融経済の記事をかなり書いてきた。並の経済評論家の言葉だけの感想文と異なり、常に資料やデータを添付していることもあって、中身は充実しており先見性にも優れていて、国民の金融リテラシーの向上と資産増大に寄与するところも大きいに違いない、と言ってみたい (^ ^);。
20240202ドル高

まず1日の右の記事。31日に日銀が公表した1月の金融政策決定会合の「主な意見」に対する文章だけの解説記事だが、記者の主旨はこちらの記述かと思う。

米欧中銀が利下げ局面に入るタイミングで日銀が利上げを意味するマイナス金利解除に動けば、金利差縮小に伴い急激に円高が進みかねない。(中略)今回の主な意見にマイナス金利解除そのものを否定的にとらえる声はなく、「あとはタイミングの問題だけ」(政府関係者)との見方が広がる。異次元緩和は10年超を経て出口に向かいつつある。

目に止まった下りは「マイナス金利解除に動けば、金利差縮小に伴い急激に円高が進みかねない」という記述。この記者、マイナス金利解除によってどれだけ金利差縮小が生じるか、わかって書いているのだろうか???と?マークが3つ。正解を知っている方は金融リテラシーレベルとしては及第点。

日銀はHPの最後に「金融市場調節」として毎日、マネタリーベースと日銀当座預金残高に加え、下記の金利を公開している。みればわかる通り、両方ともマイナス。これがマイナス金利。
20240201マイナス金利・日銀a

左の-0.1%については日銀が解説文を載せている。2月1日の日銀の当座預金残高は540兆円ほどだが、そのうち5兆円にマイナス0.1%の金利が付されている。わかりやすく言うと、銀行が日銀の当座預金にお金を置いておくと、利息を受け取るのではなく0.1%の金利を支払わねばならない。日銀の心は、だからお金を預けないで世の中に流しなさい、という親心、というか金融緩和。この利率がゼロになったところで何も起きない。
20240201マイナス金利・日銀・対象

真ん中の「 無担保O/N 物レート」、これは日本の政策金利で、現在5.25%で据え置きとなったアメリカの政策金利に対応するものである。利率が日本では‐0.010%と日銀HPに明記されている。

この数字(金利)の意味するところについては藤巻健史氏がご自身のHPにわかりやすく書いておられるので引用。

市中金利がマイナス0.010%からゼロ%になる。それで何が変わる?これが金融緩和解除と大騒ぎすることか? な~んにも変わらない。騒いでいる連中恥ずかしくないのか?マイナス金利解除とゼロ%からプラス金利にするのでは日銀への負荷がとんでもなく違う。だからマイナス金利政策解除は出来るがプラス金利へは困難。マイナス金利政策解除はプラス金利の第1歩でも何でもない。

米国の5.25%に対しマイナス0.01%が0%になることに対し、どうどうと「マイナス金利解除に動けば、金利差縮小に伴い急激に円高が進みかねない」と書く神経に対して、よって?を3つ付けた次第。これが新聞記事の実態。

次に左側の記事(2日)。「想定外の」という形容詞を付けたドル高の背景に対する考察なのだが、これまでブログで書き続けてきたように想定外でも何でもな「順当な」ドル高円安。タイトルはさておき内容に異論はない。3つの要因とは;
・日米の実質金利差が再び拡大しつつある点
・米国企業の稼ぐ力が強まるにつれ、米国への資金集中が一段と加速するなど、世界の資金フローに構造的な変化が生じている点
・ドルの安全資産化が進んでいる点


以上の3点がドル高円安の要因であるならば、日本にはこれを覆すことはできない。すなわち円安は近未来まで多少の乱高下はあっても円安トレンドに変化を期待することはできないだろう。右の記事に喧嘩を売っている記事が翌日に出るところがオシャレ。

参考資料として2020年4月下旬から昨日までの米国10年債の利回りとドル円為替レートの推移を示しておく。縦軸の目盛りが不明だが、両者が極めて高い相関関係にありシンクロしていることがわかれば十分。緑の円が赤より下回れば相対的に円が買われていることを示しており、逆に赤線を緑が上回っていれば円が売られていることになる。ミクロに見れば円が相対的に買われていることもあれば逆に相対的に売られている時もある。現在はほぼ均衡状態。すなわち為替の変化は日米の金利差に依存すると言っても良い状況と言えるだろう。上述のように円側に大きな金利はないから円安トレンドは不変。だたしドル側には政策金利の引き下げという円高要因が存在する。
20240203円ドルと米国10年債利回り

円安トレンドに追い打ちをかけるのが今日の朝刊の記事。見出しだけで十分なので説明は省略、書くのに飽きて来たし・・・。
20240204新NISA

以上が現在のドル円レートのファンダメンタルズ。そんな中、為替レートに織り込まれていないもう一つ不確定要素である日米の財務状況に関する記事も今日の朝刊に掲載されていた。

・財務省は2日、経済成長や金利上昇が続けば、2027年度の国債の利払い費は15.3兆円にのぼるとの試算を公表した。24年度の1.6倍に増える。
・国債の償還や利払いにあてる国債費は24年度の27兆円から34.2兆円になる。一般会計歳出に占める比率は24年度の24%から28%に高まる。
・今回の試算でも政府の一般会計歳出に対する歳入不足は24年度に35.4兆円、25年度は32.4兆円に改善するが、27年度には34.8兆円まで増える見通しとなった。


ごちゃごちゃ書いてあるが、要は日本は財政ファイナンスを継続し続けねばならないということ。
20240203国債費

2年前に使った図で、世界でダントツの財政赤字国であり再起不能状態にある日本だが、さらに悪化し続けるということ。スーダン、ギリシャ、エリトリアというメンバーが三役というのが何ともオシャレ。この日本に対する信認低下という要素は未だ為替レートには反映されていない。
20220325GDPDebt.jpg

ドルを売ってこんな日本の円を買おうという人の気がしれない。ふー、疲れた。
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