風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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回らぬお金

ある国の港町。小さなホテルのチェックインカウンターに100ドル札がぽつんと置き去りにされていた。旅人は、今日はついているとぜ、とそれを失敬し、町の居酒屋で贅沢に飲み食いして100ドルを使い切った。居酒屋の主人は、思わぬ収入に喜び、明日のために普段は買えない高級魚を魚屋で買った。魚屋は魚が高く売れたので、久しぶりに町の女を買った。おんなはその100ドルで欲しかった服を買った。服屋は100ドルの予期せぬ売り上げがあったので、ホテルの親父に賭けで負けていた100ドルを返そうホテルに行き、100ドルをチェックインカウンターにおいていった。ホテルの親父は、100ドルをカウンターに置き忘れたことに気付き、100ドルを財布に入れた。

これ、昔どこかで読んだ話。探したが見つからないのでストーリーを創作したが、論旨は同じ。お金の総量は変わらないが、100ドル札が回るだけで人々はしあわせになる。

馬鹿げたおとぎ話ではなく、実は日本経済の病根と経済活性化の鍵が隠されている。

先日記したように、日本の家計の預金・現金の総額は847兆円。所得税減税や公共投資により家計に大量のお金がばらまかれたにも係わらず、そのお金は世に回らず金融機関に溜め込まれている。

ところで政府は税収を補い、お金をばらまくため国債を発行し、金融機関は預金の運用のため国債を購入している。そして現在、日銀が金融機関の保有する国債を購入(マネタイズ)して、いわゆる異次元金融緩和を行っている。すなわち、国債の対価としてお札を印刷しているわけだ。ただし、これも以前書いたように、日銀の当座預金に購入代金がブタ積みされているのが実態で、お金が世に回っているわけではない。

要するに、お金は有り余っているのが現状で、金融緩和によりお金を印刷しても何の効果もない。日本の家計の預金額の、例えば10%の80兆円が、冒頭の100ドル札のように回れば、全日本人が幸せになり、GDPは飛躍的に増え、税収も自然増、さらに物価は2%などといわず暴騰するだろう。(黒田さんはそんなことは百も承知で他のことを考えているのだと思う、これもいつか書いておこう)。

一言で言うと、問題はお金が死蔵されて回っていないことにある。日本人のお金を使わず貯める行為が、実は自らの首を絞めているに他ならない。政府が頭を使うべきは、いかに国民に金を使わせるかにある。いわゆる総需要拡大政策イコール公共事業と反応してしまう単細胞の役人や政治家、もしくはまず減税と唱える頭の悪いエコノミストや政党ではなく、正しい処方箋を書き、実行できる政治家がいれば、世界有数の金持ちである日本は皆がしあわせに暮らせる国になるのに、と残念至極。
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