風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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民間給与実態統計調査

12月6日に国民の金融資産の中から、預金・現金の実態について記した。これはいわゆるストック部分。幸いにしてフロー部分に関して、先月、国税庁から2013年の民間給与実態統計調査結果が公表された。31ページからなるレポートも添付されている。ただ分析が不十分と言うか、データが十分活用されているとは言えず、宝の持ち腐れ感があるので別途検討、こういう作業が好きなので、これから趣味に「分析」と書こう。

1)所得階級別給与所得者数
要するに会社員や公務員のふところの分布。総数は4650万人。年間給与300万円以下の人が4割を占める。ドルにすると3万ドル未満。一方、1000万円以上もらっている人が約4%、200万人弱いる。平均は414万円。所得階級別の分布形態で見ると全容がわかるが、最頻値は300-400万円で2700万人が仲間。
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2)給与所得額
4650万人でもらった給与の総額は192兆円(なお全額を税金で徴収しても国債の償却には5年かかる)。先のグラフは人数だが、金額でみるとこんな感じ。年収300万円以下の4割の人の取り分は15%で、高給の人は4%で15%を受け取る。
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3)所得税額
総額で8.3兆円。1000万以上の人達で所得税の半分が賄われ、金のあるところから取る、という形になっている。メデタシメデタシ・・・。
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4)給与総額に対する所得税額の割合
と、思ってはいけない。下図は給与総額に対する所得税額の割合、総額192兆円に対して約4%の8兆円。実効所得税率は4%ということ。184兆円は国民に分配され、金融資産として銀行に眠っている。これが、日本の財政のプライマリーバランスが大幅な赤字に陥たため膨大な国債を発行し、一方で国民の金融資産がこれまた膨大に膨れるという、極めていびつな財政構造の根源となっている(11月26日、「日本にどうしておかねがないの?」http://bb79a.blog.fc2.com/blog-entry-589.html参照)。もし、全体の所得税実効税率を、例えば20%にすれば、30兆円の税収の増加となり、消費税増税の比ではなく、財政再建も手が届く気になる。日本の所得税率は低すぎるのだ。
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5)所得階級別実効税率と可処分所得
実態が左図。900万円以下の層では5%以下。それ以上の層では累進し、2500万超のクラスで平均30%ほど。

一方、右図は所得階級別にみた金融資産のっ累積分布図。所得階級にかかわらず、1000万円以上の預金・現金を持つ人は少なくない。将来に備えて、日本人はお金を貯め込む習性がある。

これまでの歴史は、国民にお金を分配しても溜め込むだけで、経済成長はもちろん福祉にも寄与せず、国債の購入資金に充当されるだけだった。であれば、そんな無駄なことをせず、所得税を上げ、国債の発行を大幅に減額した方がどう見ても賢い。(もうひとつ社会保障費の問題があるが、そのうちに)。

一方、金融資産もなく給与も低い人たちがいるのも確か。一律に所得税増税とすべきではない。で、増税のイメージが、左図の赤線。1000万未満までは現状通りで、1000万円超から増税するというマイルドな絵。このクラスでは、可処分所得が減っても預金の増え方が減るにすぎず、生活に何の影響もない。

政治の主たる機能の一つが富の再分配、日本ではその意味で政治が機能してこなかった。どこぞの党の主張は部分的には正しかったわけだ。
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マスコミも霞が関も国会議員も、国税庁のレポートを斜め読みするぐらいだろうが、上記は本邦初公開なので認識している日本人は少ないだろう。日本人としてこの程度のことは認識しておきたいし、本気で日本を救いたいなら、このぐらいの基礎知識をもって選挙に臨んでほしいんだけど、各政党さん。
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