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風の行方とハードボイルドワンダーランド

再雇用の機会を捨て自由な時と空間を・・・ 人は何のために生まれてきたのだろうか? これから本当の旅がはじまる・・・

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原油価格急落と米国の原油生産量の行方

原油価格が2014年7月より50$/bbl割れまで急落した。
原油価格201501

その原因について、いわゆる専門家各氏がいろいろと見解を述べられている。中でも多い論調がOPECによる米国シェールオイル事業潰し。一例が10月のロイターの記事。原油価格暴落により米国のシェールオイル事業が立ち行かなくなり、米国の原油生産量が激減するというもの。
201410ロイター

どうしてそんな話になるのか、いい加減にもほどがある、というのでシェールオイルを含め米国の原油生産量の見通しに関して実態を記しておく。

まず、下図は2000年からの米国の原油生産量の推移。1970年のピークレート1000万バーレル/日から漸減を続け、2009年には500万バーレル/日まで半減したが、シェールオイル革命もあって、直近の2014年10月の900万バーレル/日まで急回復している。
US Oil 201410

シェールガス、オイルも同様だが、の生産パターンの特徴は、急激な生産減退(下図-月平均日産量)。ここでレートに意味はなく、1年で多くは生産量が半減以下となる。それゆえ、開発が止まれば生産量は激減する、というのは正しい。
Decline curve

では、生産量が激減するかと言うとそうはならない。

シェールの開発生産は大きく二つのプロセスからなる。井戸の掘削と仕上げ(フラクチャリング)。井戸の掘削作業は掘削会社のリグで行い、フラクチャリングは別会社の装置で行う。仕上げ作業を終えて初めて生産が可能となる。そのため、一般に、どこの会社も掘削されただけの井戸の在庫を抱えている。掘削作業と仕上げ作業機器の数が異なるためだ。下図はフラクチャリング作業の写真。なんとなく大変な作業ということは想像つくだろう。少々、稼働掘削リグ数が減っても掘削済みの井戸の在庫があるので生産を開始する井戸の数は増え続ける。
Halliburton-Fracturing1.jpg

次に生産コスト。多分現在もの大方の井戸コスト(掘削と仕上げ)は1坑につき5-8百万ドルぐらいだろう。操業費は小さいので無視。1坑で30万バーレルを生産し、40ドルで売れれば12百万ドルとなる。実はそのほかに鉱区のリース費用が結構あるのだが、これは開発前に支払っているのでサンクコスト。企業にとっては、それなりの生産性のある井戸を期待できるなら、開発し続けた方がお得となる、借入金返済もあるだろうし。

なお一部、生産性の悪いエリアの開発は見送られるが、それらの生産量は所詮大きくないので見送られても全体に対する影響は小さい。

よって、アメリカの原油生産量は油価急落にも係わらず、多分春までは今のままの伸びを示し、その後も40-50ドルだったら、少なくとも年内は急減しないように思える。もっとも、40ドル割れとなるとさすがに微妙。さてどうなるでしょう。
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